深大寺白鳳仏が国宝(美術工芸品・彫刻)へ

2017年5月17日 更新

深大寺の「銅造釈迦如来倚像(どうぞうしゃかにょらいいぞう)」(通称白鳳仏、現在は重要文化財)が、あらたに国宝に指定されることとなりました。
平成29年3月10日、国の文化審議会は、国宝に指定するよう、文部科学大臣に答申しました。これにより、国の官報告示をもって正式に国宝に指定される見通しです。

深大寺白鳳仏の写真

深大寺「銅造釈迦如来倚像」

深大寺「銅造釈迦如来倚像」とは

このたび重要文化財から国宝となる深大寺の「銅造釈迦如来倚像」は、椅子に腰かけるお姿のお釈迦さまで、明るい表情を浮かべた少年を思わせるお顔に、着衣は衣文(えもん)が流れるように美しく表現されています。7世紀後半ないし末の飛鳥時代後期(美術史上の区分では白鳳時代)につくられたと推定される、いわゆる「白鳳仏」の特色がよくあらわれた仏像の代表作です。製作技法も高い水準であることが分かっており、関東に伝来した数少ない白鳳仏の名品です。
その作風などから、法隆寺の悪夢を吉夢に変える霊力があるとされる夢違観音(ゆめたがいかんのん)(国宝)や、3回の盗難にあって今では右手首以外所在が確認できない新薬師寺の香薬師(こうやくし)(重要文化財)と同じ工房で鋳造された可能性が指摘されています。

年代

飛鳥時代後期(推定7世紀後半ないし末の製作)

所有者

宗教法人深大寺

所在地

調布市深大寺元町5-15-1

像の伝来について

深大寺は、満功上人(まんくうしょうにん)によって奈良時代の天平5(733)年に開創されたとつたわっています。銅造釈迦如来倚像が造られた飛鳥時代後期は、開創より半世紀ほどさかのぼります。深大寺はかつて、奈良市興福寺などと同じ法相宗(ほっそうしゅう)の寺であったことから、畿内とのつながりが推測されます。
像の優れた造形や高度な鋳造技法、夢違観音・香薬師との類似から、深大寺の開創より前に文
化の中心であった畿内地域で製作され、その後、深大寺の本尊として迎えられたとも考えられています。

銅造釈迦如来倚像の発見

この像が発見されたのは、明治42(1909)年のことです。当時、友人と深大寺を訪れていた東京大学の助手であった柴田常恵(じょうえ)は、元三大師(がんざんだいし)堂内の須弥壇(しゅみだん)の奥に横たえて置かれていたこの像を偶然発見しました。深大寺は、慶応元(1865)年に火災に見舞われ、本堂をはじめ諸堂の多くを焼失しています。銅造釈迦如来倚像が発見された元三大師堂の再建は、慶応3(1867)年と早い段階でした。
この像について、明治の発見以前のことはよく分からないながらも、明治
28(1895)年の「深大寺創立以来現存取調書」と明治31(1898)年の「深大寺明細帳」には、この像を指すと考えられる記載があり、いにしえ法相宗であった時の本尊と伝えています。また、天保12(1841)年の「分限帳」にもこの像と思われる記載があります。
そして、大正2(1913)年に旧国宝に指定されます。その後、昭和25(1950)年の文化財保護法の施行によって、それまでの国宝がすべて重要文化財になったため、この像も重要文化財となり現在に至りました。

銅造釈迦如来倚像の位置付け

関東の国宝の仏像のうち、長く同じ場所、寺に伝来したという点では、鎌倉高徳院の大仏(銅造阿弥陀如来坐像)に次いで2例目となります。また、深大寺の銅造釈迦如来倚像は、製作が13世紀中頃の鎌倉大仏より550年近くさかのぼる関東最古の国宝仏ということになります。

今後の予定

奉迎式

銅造釈迦如来倚像は、平成29年4月18日(火曜日)から5月7日(日曜日)まで、東京国立博物館にて開催された「平成29年新指定国宝・重要文化財」展に出陳されました。展示を終え、再び深大寺に戻ります。深大寺主催で、次の日程で奉迎式が執り行われます。

日時

平成29年5月21日(日曜日)午後3時から

釈迦堂の拝観(予定)

5月19日(金曜日)午後3時から5月21日(日曜日)の奉迎式が終わる午後4時30分頃まで、釈迦堂は準備・法要の都合上、閉堂となります。
一般参拝は5月22日(月曜日)からの予定です。
詳細は、外部リンクの深大寺ホームページにてご確認ください。

外部リンク

深大寺ホームページ(外部リンク)

このページに関するお問い合わせ

教育委員会教育部 郷土博物館
電話番号:042-481-7656
ファクス番号:042-481-7655

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