特殊詐欺被害急増を受けて調布警察署長と調布市長との緊急対談

2017年6月1日 登録

特殊詐欺被害の急増を受け、緊急対談が行われました 

調布警察署長と調布市長握手している写真

(写真左)本田調布警察署長・(写真右)長友市長

特殊詐欺の発生状況

市長  本日はよろしくお願いします。折角の機会ですからいろいろお聞かせください。

署長  こちらこそこのような機会を設けて頂きましてありがとうございます。本日(4月20日)から5月19日までの間、警視庁としましては、「特殊詐欺根絶月間」と銘打って根絶に向けて取り組んでいるところでございます。昨年の調布警察署は、都内102署の中でもっとも特殊詐欺被害件数が多く、58件の発生で被害額は約1億3,000万円でした。現在の調布警察署管内の特殊詐欺被害認知状況ですが、現在まで20件発生しており、調布市内でみますと12件発生しております。これは、昨年同時期より5件多く発生しているということになります。被害額は900万円ほどで、昨年同時期より件数は2件増えている状況です。

市長  被害額はマイナスとなっているのですか。

署長  そのとおりです。しかし、警察に通報していないなどで統計に表すことができないものを考えると相当数に達しているのではないかと考えています。被害状況を分類しますとオレオレ詐欺が4件、還付金詐欺が6件、架空請求詐欺が2件となっております。我々がアポ電と称している特殊詐欺予兆電話は今年に入って管内で190件認知しており、調布市内に絞りますと107件の認知となっております。

還付金詐欺は昨年中58件中1件の発生であったのに、先程、申し上げたとおり調布市内だけですでに6件発生しております。還付金詐欺は市職員が医療費の返還があると高齢者に申し向けて無人ATMへ誘導し、高齢者は、お金が戻ってくるものだと思い込んでATMを操作しております。被害者は後日入金されると思っているため、犯人側に振り込んでいた事実に気付いておらず、数日経ってから警察に通報されることもよくあります。還付金詐欺が約10年前に流行した手口ということもあって、我々としては、地域の皆さまには抵抗力がなくなってきたところに再び流行し出した手口なので被害に遭ってしまうのだと考えております。

対談中の調布警察署長の写真

特殊詐欺の特徴や手口、対策方法

市長  特殊詐欺とは総括した表現のようですが、その中にはどんな種類があるのでしょうか。

署長  おっしゃる通りに特殊詐欺は総括した表現であり、中でも、オレオレ詐欺、キャッシュカード手交型詐欺、還付金詐欺が全体の約9割を占めております。

市長  還付金詐欺などは、キャンペーンなどあらゆる機会で周知されてきた犯罪であるのに電話1本で騙されてしまうものなのでしょうか。

署長  還付金詐欺について言えば、被害者はお金が戻ってくると思い込んでいるため騙されているようです。また、オレオレ詐欺は息子、孫の名前を聞いてしまうだけでその気になり、結果として騙されております。

市長  市としましては、各種出前講座や高齢者が参加するふれあい給食、介護保険のご案内にチラシを同封するほか、市が使用している封筒に注意喚起を促す文章を印刷して送付するなど出来る限りの施策はさせていただいております。

署長  いろいろとご協力を賜りまことにありがとうございます。

市長  市の職員を騙ってだましていると聞いておりますが、市職員として気をつけておくべきことはありますか。

署長  犯人側は、市の職員を騙ってATMへ誘導しております。ですので、窓口に訪れた市民の方には少しのことでも良いから市へ折り返しの電話をするか、警察へ通報することをお伝え頂きたいとおもいます。金融機関職員には携帯電話を使用しながらATMを操作している方には還付金被害に騙されている可能性が高いので声掛けをお願いしておりますが、市民の方には無人ATMで携帯電話を使用している高齢者がいれば警察へ通報することを広げていただきたいと思います。

市長  調布警察署の皆さまは、管内、狛江市を含めて30万人以上の方を守っていただいておりますので、行政として協力を惜しむつもりはございません。犯人側が騙すために使っていた固定電話や携帯電話は、電話会社に強制解約を依頼することはできるのでしょうか。

署長  犯人側は、主に携帯電話を使用しており、犯行ツール対策として使用している電話を凍結する措置を電話会社に依頼しております。

市長  オレオレ詐欺について、騙される方の傾向や特徴はあるのでしょうか。

署長  オレオレ詐欺は実名を使うのがポイントになっております。実在する息子、孫だけでなく上司や同僚が登場することもあり、時には株仲間が登場するなどあらゆる人物が登場して騙してくるのです。

市長  オレオレ詐欺と見破るための方法を教えていただけますか。

署長  家族間で合言葉を決めておくのも有効です。また、犯人側は、電話番号が変わったと言って来るので、前の電話番号に電話をかけて事実を確認することが重要です。

市長  日頃から家族で連絡をよく取り、備えておくことが重要ということですね。ホットライン通報があるとお聞きしておりますが、これはどういったものなのでしょうか。

署長  ホットライン通報は金融機関と連携をとり、高齢者が高額の引き出しをする場合に警察に通報してもらうというものです。

市長  ホットライン通報の件数や苦労話があれば教えてください。

署長  ホットライン通報は1日4、5件入っております。当然、ほとんどが疑いのない取引きなのですが、20件に1件くらい「息子がカバンを落として大変な事になっているからお金をおろすんだ」とオレオレ詐欺に騙されている方がいます。ホットライン通報を受けますと、捜査員が高齢者から高額を引き出すことの事実を裏付けさせていただいております。ほとんどが疑いのない取引きなので「自分がお金をどう使おうがあなたには関係ない」などと事情聴取に応じて頂けないのが苦労するところです。我々は皆さまの財産を保護する任務も受けておりますので、粘り強く説明して理解を得て頂いております。

市長  私が感じたことなのですが、バスのアナウンスも変わってきたと思うのです。以前は「オレオレ詐欺に気を付けましょう」という表現だったのが「その電話はオレオレ詐欺です」と断定的な表現に変わったと感じるのです。

署長  そうですね。あえて断定的な表現をすることで強く印象を与える上、混乱を招くこともないと思います。

市長  市としてオレオレ詐欺被害防止DVDを城西国際大学とタイアップし、すでに第2弾まで作成したので是非活用いただきたいと思います。

署長  すでに活用しておりますが、調布市内にとらわれず狛江市内でも活用していきたいと思います。映像を用いて地域の皆さまに被害防止を訴えることは印象に残るのでとても有効ですので今後も出前講座などで活用させていただきます。

市長  オレオレ詐欺防止の為に市内の皆さまにお伝えるすことはありませんか。

署長  調布警察署として、これからも強力に注意喚起をしてまいります。市長からはあらゆる機会に息子、孫と連絡して絆を深めて欲しいとお伝えいただきたいと思います。その時に「カバンをなくした」という言葉が出てきたら迷わず警察に通報するということを広めて頂きたいと思います。

市長  次はキャッシュカード手交型なんですが、一般的にキャッシュカードを相手方に渡すことはありえないと思うのですが、どういった巧妙な手口なんでしょうか。

署長  その話をさせていただく前に、実はこちらに来る前に20件プラス1となりまして、キャッシュカード手交型の被害は、今まで調布市内での発生がなかったのですが、今回発生があったとの報告を受けてきたところです。被害額等は確認中ですが、調布市、府中市、小金井市のちょうど境で被害が発生したとの報告を受けたところでして、伊勢丹のデパートの店員を名乗って、あなたのカードが悪用されていますというような内容です。その後、全国銀行協会を名乗る者から電話があり、あなたのカードはもう使えないので取りに行きますと言い、カード6枚とそれぞれの暗証番号を伝えてしまい、お金をおろされてしまうという手口です。

市長  後から冷静に考えれば色々と思うのでしょうけど。キャッシュカードを騙されて渡したことに気付き、犯人側が口座から引き出すまでの間で防ぐ方法はあるのでしょうか。

署長  被害者の方がすぐに気づいていだければ対応することも可能ですが、犯人側もカードの手交を受けてすぐに現金を引き出そうと考えていますので、短い時間での対応が必要です。

市長  キャッシュカードを持たない人はほぼ居ないでしょうから、これからも気をつけていかなければならないですね。その他、市として自動通話録音機の貸出しを呼びかけておりますが、警察の方の視点から設置の優先順位はありますでしょうか。

署長  おかわり型と呼ばれる手口として、一度被害にあった方に2回、3回とアポ電が入電する例も多いです。また、高齢者のみの世帯や独居の高齢の方などもそうです。詐欺に遭わないために一番良いのは電話を受けないことですので、自動通話録音機は非常に有効です。機器を設置すると呼出音が鳴る前に会話を録音する旨のメッセージが流れますから、声を録音されるのを嫌がる犯人側は電話を切ってしまう。

市長  抑止力になりますよね。電話番号は分からないようになっているのでしょうけど。犯人のアジトの特徴みたいなものはありますか。

署長  2月15日にアジトが市内にあり摘発を行いました。皆様からの情報提供が基になっています。若者がラフな服装で出勤、カーテンを常に閉めている等の不審な部分が特徴と言えます。

市長  特殊詐欺もそうですが虐待も難しいと思います。疑いがあるところへ児童相談所や警察が踏み込むというのは大変ですね。最初は令状もなくプライバシーの問題もありますから。

署長  人身安全関連事案として暴行などの相談事案も増えています。時として現に暴行を受けている家族の方から110番が入ることもあります。

市長  詐欺のアジトの場合は、どうも不審な若者が多数出入りしていると情報が入るのですね。

署長  警察しては情報をもらった段階で捜査を行い、その上で証拠を持って摘発します。第一歩として、街の人の目線でおかしいなと思ったら情報を寄せていただければ思います。

市長  改めて特殊詐欺を無くしていかなければと思います。その他、御要望や市の取り組みへの御意見等があればお願いします。

署長  調布警察署管内で金融機関の親族の方が被害に遭う事例がありました。私たちもそうですが、市役所の皆様は業務上、詐欺の注意喚起を行ってらっしゃいますが、御自身の親族に対しての注意喚起をお願いいたしたい。近々母の日もありますので。情報提供等も含め、今後一層の体制強化を図って参りたいと思います。調布警察署としても無人ATMが危ないので警戒強化、高齢者への注意喚起、ATM周辺者への協力要請を行っています。無人ATMについては、機動隊と協力し警戒にあたっており、先日も機動隊員が高齢者に声をかけ抑止できた事例もあります。

世界的スポーツ祭典の開催に向けて

市長  市の業務の中で未然防止に役立つよう、しつこいほど徹底しているところですが、業務終了後の意識低下に気をつけないといけないですね。ありがたいことに調布市は2年後3年後に国際的なラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。国内外から大勢の方がお越しになる機会を得ておりますので、いいイメージの街をこれからも作っていかなければならないですね。御指導のほどよろしくお願いいたします。

署長  今回のように特殊詐欺について情報交換をさせていただいているところですが、今後可能であればオリンピック・パラリンピックに向け、実態調査を東京スタジアムさんや武蔵野の森総合スポーツプラザを先日拝見させていただき、国際テロ情勢の情報提供や意見交換が今後行えればと思っております。

市長  ぜひ色々と教えていただきたい。2019年、2020年のイベントを機に備えを固めることに重点をおき、取り組みを進められればと思っております。ぜひよろしくお願いいたします。

署長  併せまして、これら大会会場が完成し、これからセキュリティフェンスがどう引かれていくのかは分かりません。身体検査等はどこで行うのかは、まだ決まっていない状態です。ただ、会場から近い駅は飛田給ですので、駅から会場までの通りをラストマイルと私どもは呼び、その間の防犯カメラの設置状況等を確認しております。あの通りがメインとなってくるのですが、ファミリーレストランやコンビニエンスストアの防犯カメラは外向けのものがありませんので、カメラの設置促進を行っております。また、設置の関係について調布市でも色々御検討されていると聞いております。

市長  そうですね。要綱を制定して設置をより促進していくことや設置における補助金も補助率が増加し負担が減りますから、大勢の方が来られるかどうかに関わらず設置を促進していかなければなりません。

対談中の調布市長の写真

児童らの被害防止等について

署長  既に調布市でも行っていただいておりますが、より児童の安全確保の強化を行っていかなければなりません。強制わいせつや声掛け、つきまとい等の不審者に加え、交通事故等の発生がありますので、子どもに対する安全対策を推進していきたいと思います。

市長  調布市は自然環境が良いですが、人通りが少ない所もありますので気になる事は今後とも御相談させていただければと思います。

署長  本日はありがとうございました。

市長  ありがとうございました。

このページに関するお問い合わせ

総務部 総合防災安全課 生活安全係
電話番号:042-481-7547
ファクス番号:042-481-7255

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