市長コラム「手をつなぐ樹」第104号 霜月温情

2007年11月20日 登録

調布市長 長友貴樹の写真

霜月温情

 11月のある日の午後、夕方近くに仕事で役所を出た。
 品川通りに入り、ほどなく赤信号で車は停車した。何気なく前方を見ていると、横断歩道を自転車で渡った中年男性の様子が何かおかしいことに気づく。渡りきってから自転車を降りてしきりに道の反対側を見やっている。それがあまりに不自然だったので私も彼の視線方向に目をやると、なんと歩道で自転車が倒れ年配の男性がその下敷きになっているではないか。一人では起き上がれないようなので、私も反射的に車を出ようとした。その時、私よりも一瞬早くその場に三人の人が駆け寄った。いずれも男性で、一人は若い背広姿のビジネスマン。あとの二人は制服を着た中学生か高校生。三人はお年寄りの安否を確認しながら助け起こして、それぞれ服の汚れを落としたり自転車に異常がないか調べたりしている。お年寄りは大丈夫のようだ。
 それを見ながら、ほっとするとともに心温まる思いがした。三人は偶然そこに居合わせたにすぎない。事故を目撃した瞬間、とっさに身体が動いたのだろう。
 現代の大都市圏では、以前に比べて人間関係が希薄になってきたとよく言われるが、「人情いまだ地に墜(お)ちず」、そんな言葉が思わず脳裏に浮かんだ。

調布市長 長友貴樹

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