(1月23日発表)焼失した幻のゴッホ作品の原寸大写真複製を展示

2015年1月26日 登録

戦災で焼失したゴッホの「芦屋のひまわり」原寸大写真複製を展示 

武者小路実篤記念館では、1月31日(土曜日)から、戦災で焼失した幻のゴッホ作品「ひまわり」の原寸大写真複製を展示します。
武者小路実篤が明治43年4月に志賀直哉らと創刊した大正文学を代表する雑訴「白樺」は、美術雑誌としての側面もあり、当時まだ日本に知られていなかったロダン、ゴッホ、セザンヌ、ムンクなどを紹介し、日本の近代美術に大きなインパクトを与えました。
日本には西洋美術を展示する美術館がなかったことから、大正6年に実篤が中心となって白樺美術館設立運動を提唱し、建設と作品収集のために広く一般から寄付を募り、大きな反響を得ました。
この運動の中で、実篤は理想の芸術家と捉えていたゴッホの作品を日本へ招来する夢を語ったところ、これに賛同した神戸の実業家・山本顧弥太氏が、大正9年に白樺美術館のために当時の金額で2万円(現在の約2億円)の私費を投じてゴッホの油彩画「ひまわり」を購入しました。これが、初めて日本にもたらされたゴッホの真作と言われています。
白樺美術館設立運動は、セザンヌ「風景」など数点の美術作品を収集しましたが、建物を建設するには至らず、結局実現しませんでした。
ゴッホ「ひまわり」は山本氏の神戸市芦屋の自宅におかれていましたが、昭和20年8月6日の神戸大空襲で焼失しました。作品の焼失を惜しんで、「まぼろしのひまわり」「芦屋のひまわり」などと呼ばれています。
ゴッホは多くのひまわりの絵を描いたことで知られていますが、この作品は1888年から89年にかけて描いた7点のうち2番目に描かれ、深いブルーの背景に黄色い花がくっきりと浮かび上がる鮮やかな作品です。
大正時代に日本へ来、その後個人所蔵だったため、この作品が印刷された図版はほぼすべてモノクロで、その色彩を伝えるものは、「白樺」大正10年2月号の口絵のほかは、大正10年6月に白樺社が発行した「白樺社発行 セザンヌ・ゴオホ画集」が唯一の資料です。
「白樺社発行 セザンヌ・ゴオホ画集」は、発行部数が少なく、また複製画として飾れるよう綴じていないポートフォリオ形式(一枚刷りの図版をたとうにくるんだもの)で発行されたため図版が失われやすく、収録された四枚の図版がすべてそろった状態で現存する物はきわめて希少ですが、当館はその完本を所蔵しています。
実篤記念館では、毎年バレンタインシーズンに限定チョコレートを発売していますが、今年はこのゴッホの「ひまわり」に実篤がゴッホを讃えた詩「バン・ゴッホよ」を添えてパッケージをデザインしました。
この発売を記念して、この画集をもとに元の絵の原寸大98センチメートル×69センチメートルに写真複製したものを、詩「バン・ゴッホよ」の書(複製)、ゴッホの作品がやって来た時の感激を伝える手紙、また山本顧弥太氏と実篤が昭和13年頃に「ひまわり」の前で撮影した写真などとともに展示します。

展示期間

平成27年1月27日(土曜日)から3月1日(日曜日)まで
(注)企画展「筆跡に見る個性 実篤の交友」会期中に展示

このページに関するお問い合わせ

武者小路実篤記念館
電話番号:03-3326-0648
ファクス番号:03-3326-1330
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