市長コラム「手をつなぐ樹」第280号 恒久平和への想いは

2016年7月5日 登録

調布市長 長友貴樹の写真

恒久平和への想いは

 英国の国民投票において、EU(欧州連合)離脱派が勝利を収めた。1989年の「ベルリンの壁崩落」や「東西冷戦の終焉」などを想起しながら、予期せぬ歴史の転換に臨み、しばし呆然とする。
 20世紀における、2次にわたる世界大戦後の痛切な反省に基づいて、欧州6カ国(註1)は1952年にECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)を設立した。石炭と鉄鋼を共同管理することによりフランスとドイツの紛争の芽を摘み、欧州、そして世界全体の恒久平和体制を確立しようとする試みだったと言えよう。それが発展してEC(欧州共同体)からEUに機構が拡充され、加盟国も現在の28カ国にまで増加した。
 その間に、英国はEC加盟(1973年)にこそ苦労したものの(註2)、その後は、主要構成国の一員として一貫して組織の発展に尽力してきたではないか。確かに、ユーロ導入など一部政策に異を唱えることはあったが、それにしても、今回まさか、EU離脱を選択するとは。
 今後、欧州に、そして全世界にどんな困難が生じるのだろう。四半世紀以上、欧州調査に従事してきた身としては、60年を超える各国の努力が一瞬にして灰燼(かいじん)に帰し、それにより世界経済や国際平和に及ぼされる悪影響が一挙に拡大しないことを切に願うばかりだ。

調布市長 長友 貴樹

(註1)フランス、ドイツ(当時は西独)、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク。
(註2)他の経済連合、EFTA(欧州自由貿易連合)を組織していた英国の加盟に、フランスのドゴール大統領が強硬に反対。

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