平成30年度 第2回 調布市地域福祉推進会議 議事録 日時:平成30年7月30日(月)18:30~20:30 場所:調布市文化会館たづくり 西館2階 予防接種室 【出席者】  1 出席委員:22人  2 事務局・関係部署出席  福祉健康部(福祉総務課,生活福祉課,高齢福祉担当,介護保険担当,障害福祉課,子ども発達センター),子ども生活部子ども政策課  3 傍聴者:1人 【議事次第】 1 地域共生社会の実現と調布市地域福祉計画について 2 地域福祉コーディネーター事業について 3 その他 事務連絡等 ○事務局  皆様,こんばんは。平成30年度第2回地域福祉推進会議です。お暑い中,お集まりいただきまして,ありがとうございます。  1名,傍聴の方がみえておりますので,よろしくお願いいたします。  先日,開催通知と一緒に第1回推進会議の議事録を送らせていただいております。議事録の内容に何か訂正事項がありましたら,挙手にてお願いいたします。――よろしいでしょうか。では,議事録をホームページのほうに公開させていただきますので,よろしくお願いいたします。  はじめに,この会議についてご説明させていただきます。皆様,第10期委員として,今年度から参加していただいておりますけれども,初年度は30年度から35年度までの新しくできた計画について内容,理解を深めていただきますとともに,地域共生社会の取り組みなど先進地域の取り組みですとか,関係ある法令の改正ですとか,そういった内容が次々出てくるかと思います。そういったことをその都度勉強しながら地域福祉について考えていく会とさせていただきたいと思います。なお,2年目になりますと,3年に1度行っております市民福祉ニーズ調査を実施するため,調査票の検討をお願いいたします。その節も皆様からご意見をいただき,調査を実施してまいります。結果についての取りまとめなどについてもご意見をよろしくお願いいたします。  では,この後は会長に進行をお任せしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○会長  こんばんは。何かすごく暑い日が続いていますし,ことしは地震,物すごい風水害があって,そして台風があって,また命にかかわるような暑さと表現していましたが,皆様方もぜひ気をつけていただければと思います。  それでは,きょうは地域共生社会の実現と調布の地域福祉計画について,それから地域福祉コーディネーターについて,それぞれご報告を受けながら少し議論したいと思いますが,この間,1回目のときに日程がすごく詰まっていたので,皆さんにお名前だけの自己紹介をしていただいたのですが,きょうは始まるに当たって皆さんがこの計画の委員会にどんなことを考えて参加していただいているのか,少しご自身の考えなり,地域福祉のあり方その他についてもご意見があれば,それを一言ずつお話しいただければと,最初にそうしたいと思っています。 ○委員  私,5人ほど子どもがいるうちの1人が障害をもっていまして,調布にはまだ21年ぐらいしかいないのですけれども,いろいろな地域でその子を抱えながら生きてきたのですが,そういう関係で社協ともかかわりがありました。今回ここに来たきっかけは,去年1年間,社協の委員会に参加することがありまして,1年近くこういう計画を立てるということの大事さとか,そういうことを学ばせてもらったり,意見を出させていただいたりしているうちに,20年同じまちに住んでいるということは私の人生の中で一番長いのです。なので,このまちのこの様子をもっと勉強できる場があるのだなということで,今回はなぜかまたここにいるという感じでございます。 ○委員 かかわりのきっかけは,3年ぐらい前にPTAの副会長をやっていて,それで社協さんと一緒にイベントなどをやることがあって,いろいろ活動して,正直,こんなのがあるよというのを紹介されてというところはあるのですけれども,私も調布に住んで15年ぐらい,最初はつつじケ丘に住んでいて,今は国領に住んでいます。うちにも実は先天的に障害のある子が1人いまして,そういう面の福祉もいろいろとサービスを受ける側も体験しています。そして,多くの小学校とか中学校とか,やはり子どもがいると地域とのつながりはとても大切だなと常日ごろ思っていて,どういう体制で調布市が地域をサポートしているかというのは前々から注目したおりましたので,いい勉強になるかなと思って参加させてもらっています。今は中学校のPTAをやっているので,地域とのかかわりはちょっと薄くなってきてはいるのですけれども,何かしら学んだことは参考にできればと思っています。よろしくお願いします。 ○委員  ふだんはちょうふ子ども食堂というところでボランティアをしています。2年前の4月に始めて,それから事務局でやっております。あとは,社協さんとは,ちょうふチャリティーウォークという寄附を集めて地域の活動団体を応援しようというイベントがあるのですけれども,それで2011年からかかわっているというところです。よろしくお願いします。 ○委員  私は26年度から28年度まで3年間,小学校でPTA会長をやらせていただきました。そのときがスタートで,社協さんと一緒に地域の事業に参加させていただく機会がありました。現在も深大寺地区で健全,開放とかかわっております関係で,引き続き地域事業だったりというところにかかわらせていただいております。そういったことがきっかけで,こういったことがあるということで私もお話をいただいたのですが,ちょうど現在,調布に30年度,1月からできました高齢者認知症施設でグループホームに勤務しておりまして,今サービスを提供する側におります。こういったことがあるというお話をいただいたので,お仕事の関係上,いろいろなことが知れたらと思いまして,今回参加させていただきました。よろしくお願いいたします。 ○会長  ありがとうございました。今お話があった委員のほか4人が一般市民の方で,応募されて委員になっていただいた方です。 ○委員  私はここ十数年調布には住んでいるのですけれども,長年企業に勤めておりまして,ちょうど5年前に完全にリタイアしまして,名実ともに調布市民としてこれからやっていくということになったのですが,リタイアした後,生涯学習という意味も含めて社会福祉の勉強をしてみようということで,全然畑違いだったのですが,大学に入り直しまして,何とか卒業することができました。2年間です。その後,今いろいろなところで地域のボランティアの活動に携わらせていただいているのですけれども,地域の実情をよくわかっていないところもありますので,そういうことをよく勉強するということと,私自身はある程度時間もありますので,皆さんと一緒に地域をよくするためにどうしていけばいいかということを一緒に考えていきたいということもあって,応募させていただくことにしました。  きょう,地域福祉コーディネーターからいろいろな報告があると思うのですけれども,私自身はちょうど2年ほど前に福祉士会の基礎研修という中の一環として地域福祉のレポートを書くというテーマがありまして,それでインタビューさせていただく機会がありまして,そのときにはやはり全国的にみてもすごく先進的な取り組みをされていて,頑張っておられるなということで感銘を受けた次第なのですが,その後,メンバーが6人までふえて,すごく活動を広げておられるということは非常にうれしく思っております。きょうまたその報告を聞かせていただいて,いろいろなお話をさせていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。 ○会長  ありがとうございました。これからはそれぞれの分野を代表してとなります。 ○委員  地域包括支援センターからです。高齢者の方の総合相談窓口で相談員をしております。調布のつつじケ丘の事業所に来たのが4月で4年目になりました。いろいろ地域とか回っていて気づくことが幾つかあったのですが,やはり地域のつながりが薄くなってしまっているなというのと,あとは独居の方,閉じこもってしまっている方,圧倒的に男性が多いのですが,そういう方をどうやったら連れ出せるかなと今考えているところで,男性限定の集まれる場所を今年度中にでもつくれたらと今ちょっと思っています。  あと,ちょっと気になっているのが民生委員さんとのかかわりなのですが,高齢者の方,やはり心配な方がたくさんいらっしゃって,民生委員さんが連絡をくれて,私たちで見に行ったりもするのですが,その後の対応というところを個人情報の関係から民生委員さんにお返しできないというところがありまして,個人的にではあるのですけれども,せっかく連携をとっているところで,教えてもらったあの人はどうなったのといったときに,こうなりました,このように対応していますと詳しく話せないというところがちょっとつらいかなと思っているので,その辺も何となく改善の方向とか,この場でお話を進められたらいいのかなと思います。よろしくお願いします。 ○委員  皆さん,こんばんは。私,調布市身体障害者福祉協会の副会長をやらせていただいています。住まいは調布市緑ケ丘,団地に住んでいまして,あそこのオリンピックのころ建ったぼろ団地で,今新しい棟が建っているのです。そこへ引っ越したばかりなのです。高齢者が多くて,やはり大変です。75を過ぎたら,夫婦でも恐らく引っ越しは難しいでしょう。引っ越した途端に死んでしまうかもしれません。とにかくそういうお手伝いをできたらいいのですけれども,身内が海外に住んでいるとか,それはもう立派な肩書きもいらっしゃるのですが,結局現実にはもう住んでいる人ですからね。階段ですから,新しい棟はエレベーターがありますけれども,エレベーターがないので,上がったりおりたり,ごみ捨てに行ったり,引っ越しが終わってからでも自分の家の片づけとか,前の住居の片づけとか,みんなてんやわんやしています。そんな状態であります。  話は変わりますけれども,私はとにかくぴんぴん,体は健常者でした。54のときに脳幹梗塞で倒れまして,それまでは福祉協会とか,こういう福祉関係をいろいろやっているということは大体知りませんでした。私は現実にそういう障害者になれば,そういう団体に自動的におさまるのかと思ったら,そうではないのです。日本は何でも申請しなければだめなのです。ですから,そういうところでこぼれる人が随分いらっしゃるのではないかと思います。私は脳幹梗塞,災いが幸いをしたといいますか,それがきっかけで社会福祉協議会の体操から始まったのですけれども,今は社会福祉協議会のドルチェサロンの協力員もやらせていただいています。それから,福祉まつりの関係だとか。自分からこれをさせてくださいと申し上げたことはありません。いつの間にかそうなってしまっているという感じです。  私がいつも感じていることは,これは国で考える問題ではないかと思いますけれども,55,65と定年がありますが,その前に,各企業,中小企業から大企業といわず,いわゆる男というのはノウハウをもっているわけです。それを地域に生かせばいいわけです。ですから,関心が高かろうが薄かろうが,会社員であれば,いずれ定年退職するのですから,そういう教育,地域に戻れば地域福祉センターとかいろいろあって,こういうことをやっていますということをよく知らしめていくべきではないか。特に女性は問題ないですけれども,男のほうが問題だと思っています。昔は男尊,男がとうとばれる時代でしたけれども,今は男が損する時代といわれている(笑声)。大体,勤めているときは威張ってやっています。うちへ帰っても何もできない。地域になったら相手にされない。これでは人生も,今は長寿社会になっていますから,私はやはりそういう教育は必要だと。各企業において,絶対に年何回かは,自分が定年,終わったときの対応の仕方というか。  うちの近所にも80歳近くになる古くからやっている寿司屋のおじさんがおりますけれども,お客さんは余り入っていないのです。聞いてみると,自分はこの仕事をやめたら何をやっていいかわからないといっているのです。これが現実です。80歳のおやじさんです。若いときはみんなうらやましがるのです。若いときから立ち上げて,寿司屋のあるじですから,昔はうらやましがられたけれども,今はちっともうらやましくない。こんな現実がありますので,女性よりも男の人。  ましてや高齢化でひとり暮らしがふえるといわれているのですから,年をとったらコンパクトでいいのです。大きいマンションとか何かに住まなくたって,一軒家を建てても,いっぱいありますから。ひとり暮らしだけれども,子どもがみんな海外へ行ったりなどして,そのうち空き家になってしまう。今ではそういうところは,法律が変わって,例えば観光の面でそういうところを民宿みたいにしようとか,いろいろな動きがありますけれども,私は年をとったらコンパクトでいいと。そのかわり,遠くから子どもさんとかが来ます。だけれども,そういう人たちが泊まれるようなスペースを確保してほしい。大体来ると,聞いてみると,泊まれる場所,スペースがないので,外に借りて泊まっているというのです。 ○委員  調布市心身障害児・者親の会から参加させていただいております。第1子の長男が今度二十になるのですが,市内の作業所で2年目でお世話になっております。私自身は三鷹に生まれ育って,調布は結婚してから住みましたので,今22年目です。深大寺地区の健全の委員もさせていただいておりまして,あと自宅には私の高齢の母などもおりまして,やはり地域と障害者,要支援者,高齢者とかの福祉に関してはとても他人事ではないと日々感じております。今期もよろしくお願いいたします。 ○委員  民生委員の子ども担当をしております主任児童委員です。主任の委員長になりまして,この前の会の途中のところから参加させていただきまして,今ごろになって大分この会議の内容が把握できるようになってきた気がいたします。私は調布には30年ぐらい住んでおります。3人の息子も幼稚園から中学までは調布の学校で育ちました。  きょうテーマにあります地域福祉コーディネーターの方とは29年4月から国領で子ども食堂を一緒にメンバーでやっておりますが,そのときに随分お世話になりまして,今も一緒に活動していただいております。最近,放課後デイサービスでもちょっとかかわらせていただくことになりまして,本来このようになるとは思っていなかったのですが,子どもの福祉とかかわっていく機会がふえているので,ここでもまた勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○委員  民生児童委員からまいりました。私は結婚と同時にアメリカに渡り,アメリカでボランティアのよさをすごく学んで,それと同時に日本のすばらしさを学んで帰国いたしました。帰国と同時に,子どもがいましたから保育園のほうで会長をつかさどって,それからとんとん拍子に小学校,中学校,あらゆる会長をしながら,今,民生児童委員を,主任児童委員の第1期生だったのですけれども,普通の地域の担当をしておりまして,24年間,可もなく不可もなく頑張っているところでございます。  ただ,それの原点は多分人間が好きなのです。その人たちと話をしながら,地域と話をするのが好きだから,ボランティアをここまで続けながら,あらゆるところでできるのだなということと,子どもの将来というのですか,住みやすい調布を残してあげたいし,自分たちのいろいろなのでぜいたくに使ったところを全部子どもに残すのもちょっと嫌ですから,そういうところを頑張りながら,つたないのですけれども,この会で意見をいいながら頑張っていきたいと思います。 ○委員  調布市社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターをして,今6年目という形になっておりますけれども,もともと地域福祉コーディネーターはこの会議でこういう職員が必要なのではないかという議論があって,今の1期前の地域福祉計画に載ったというところで配置がされてきたものでございます。最初,私ともう一人,2人でやったのですけれども,今6人という形で,本当に広がってきているのですが,これもひとえにこういった場で皆さんに応援に来ていただいたりだとか,激励をいただいたりだとか,時にはこうしたほうがいいんじゃないとお言葉をいただいたことによって増えていったと認識しております。8福祉圏域が8圏域に変わったので,一刻も早くあと2人増員できるような形で皆様のご意見などもいただきながらと思っております。  また,職員が一人一人地域を担当しているのですが,どうしても地域に出ていくと,視野が狭くなってくることもあります。こういった場でそれぞれの立場の皆さんからいろいろな意見を頂戴して,それがまた視野を広げたり,俯瞰的にみるものになっていったりしますので,ぜひこういった場でいろいろなご意見を頂戴できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 ○委員  調布市社会福祉事業団,社協さんとは3文字違いの別の法人の職員です。うちの法人は施設運営が主になっておりまして,障害児者,子ども・子育ての部分の施設を主にやっております。法人の中で異動はありますが,私はここ10年ほどは,味の素スタジアムの近くにありますが,デイセンターまなびやという肢体不自由と知的障害の重複の方の通所施設で働いております。そこの分野に関しては長年やってはいるのだけれども,やはりどうしても守備範囲が狭くなるというか,ほかの分野のことは同じ福祉でもわからないことが多いなと年々つくづく思うところがあります。本当はここの会に参加させていただいている以上,何かお役に立たなければいけないのだと思うのですけれども,今,自己紹介を伺っているだけでもとても勉強になっておりまして,しばらく勉強させていただくつもりで参加させていただきますが,どうぞよろしくお願いします。 ○委員  ゆうあい福祉公社からまいりました。どうぞよろしくお願いいたします。ゆうあい福祉公社も調布社協さんと同じような事業をやっておりまして,地域住民同士の支え合いの住民参加型事業であったり,デイサービス,包括支援センター,居宅,訪問介護等の事業をやっております。私自身は長く高齢者の介護に携わっておりまして,あとは地域住民同士の支え合いのホームヘルプサービスや,配食サービスに少しかかわっておりました。どうしても個々の対応するケースで今までずっとやっておりましたが,なかなか地域とのかかわりというところを学ばずに来てしまっていたもので,ここで委員を引き受けながら勉強させていただいて,自分自身のもっている知識もこちらでご意見として発表させていただけたらと思っておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。 ○委員  私は社会福祉法人六踏園,児童養護施設調布学園で働いています。調布学園もこの調布に大正14年に構えて,ことしで93年目を迎えるのです。その間いろいろ子どもも変化があって,昔は始めた当初は司法にかかわる少年,それから,戦後の戦災孤児をやっています。現在,調布学園では7割が虐待を受けているということで,非常に難しい子どもがふえてきています。この間も1日にご飯を3回食べると知らなかったということとか,空から水が落ちてきた,雨を知らない,家の中に閉じ込められた状態という形で,子どもたちも非常に変化してきています。難しくなってきている。昔は福祉と教育だけだったのですけれども,今はそれに医療,3領域にまたがる子がふえてきて,子どもたちは非常に傷ついているなと思っています。何かしゃべると,うざっ,きもっ,だるっ,死ねという言葉が返ってくる。袖が触れ合えばけんかの中という感じで,何かあるとトラブルを起こしてしまう。施設の中でもトラブルを起こしてしまう,地域の学校へ行ってもトラブルを起こしてしまうという形で,見守りが非常に大切で,そういった中で,私も地域の中で福祉施設が見守られていくと同時に,地域の中に施設が貢献できるような形で,この委員会にも出させていただいています。  もう1つ,調布市内で社会福祉法人が約35~36あるのですけれども,今そこで社協が中心になって,法人同士がそれぞればらばらではなくて,集まって,今度,社会福祉法が改正されて,法人も,自分たちの事業,保育とか老人,障害をやっていますが,それ以外に地域に貢献,公益できるような取り組みにしようということで,今,調布の社会福祉法人が31集まりまして,連絡会をつくりまして,地域にどのような貢献ないし公益ができるか,取り組みができるかと論議していますので,そういったことで地域福祉も含めて入らせていただいて,具体的にそういった連絡会に還元できればいいかなと思っていますので,よろしくお願いいたします。 ○委員  私は自治会の連合体であります自治会連合協議会から派遣されました。初めてこういう会合に参画いたしましたけれども,私自身はこの5月まで入間町1丁目自治会の会長をやっておりました。それから,その前も14~15年間,副会長として手伝わせていただいておりました。そういう関連で,地区協議会であったり,自治連協であったり,いわゆる自治会を中心とした動きの中で現場を踏んできたという自負をもっております。そういうことから,この会議で皆さんのお役に立つことがあればということで,これからも頑張っていこうと思います。よろしく。 ○委員  私は調布市商工会から来ております。調布市には約6,000社を超える商工業者があるのですけれども,その約半数が調布市商工会に所属しております。今,私はその中の女性部の副部長を務めておりまして,女性部は社協さんと共同募金の袋を100枚とか50枚とか分けるお手伝いをしたり,チラシを分けるお手伝いをしたりしておりますので,その関係でこういうお声がかかっているのかと思います。福祉まつりのときも出店しておりますので,その関係かなと思っておりますが,会議の内容は前回も,また今回の皆さんの自己紹介をお聞きしていても,商工会として何かお役に立つことがあるのかなという部分がちょっと疑問というか,よくわからないで参加させていただいております。  私自身は生まれたときからずっとこの調布に住んでおりまして,職業は司法書士をしておりますので,成年後見等で後見人等にも就任しておりますので,その部分で少しはお役に立てるかなと思っておりますが,皆さんが余りに専門的なことなので,反対に勉強させていただくつもりで参加させていただいております。よろしくお願いいたします。 ○委員  多摩府中保健所の保健対策課長としてまいっております村上と申します。職種は医師になります。保健所の業務は皆様ふだん余り触れられることはないかと思うのですけれども,大きく3つ課がありまして,企画等を行う場所,生活環境といって食中毒だったりとか環境のことを行う部署,保健対策課といって私が来ている部署があるのですが,保健対策課は感染症のこととか,難病のこととか,精神障害の方への支援等を行っています。こちらの会議は地域福祉推進会議ということで,立場としては市の支援という形で入らせてもらっているのですけれども,実際には私のほうが学ばせていただくことばかりで,私たちはふだん精神疾患がおありの方,難病の方という視点から地域をみているのですが,それを包括して考えることがいかに重要かということを去年の会議でも学ばせていただきました。  私自身は調布市民ではないですけれども,やはり住んでいらっしゃる方の声は非常に重要だなと。一言おっしゃっても,やはり重みが全然違うというか,そういうところで学ばせてもらっているので,また1年お世話になりたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○委員  私は大分大学ということで,毎回大分から参加させていただいております。もともと出身は東京の西東京市というところで,きょうも大分から来たのですけれども,帰りは実家,西東京市に1泊する予定です。なので,もしきょう急遽この後,打ち上げをするということになったとしても,私,参加できますので,よろしくお願いいたします(笑声)。  私は社会的孤立という問題に関心をもっておりまして,特にそれが先鋭化してあらわれやすい集合住宅で研究をしてきました。具体的には社会的孤立を防ぐために,どういった居場所を誰がどのように地域の中につくっていけばいいかということに関心をもっています。  それから,少し話は変わるのですけれども,きょうはフードバンク調布のチラシが入っておりまして,先ほど拝見しておりました。私はフードバンク山梨という山梨県を拠点とする団体にかかわってきたのです。この団体は10年前に1人の女性が始めた活動なのです。試行錯誤しながら活動を展開し,それが少しずつ定着して,10年たった今では寄附金が収入の中で最も割合の多い費目になるぐらいまで市民の理解を得ている。あるいは,フードバンクの全国組織を立ち上げて,最近は国会議員に政策提言をするというところまでしているようです。たった10年間で随分と変わったなと。その変化を直接近くで拝見させてもらいまして,まさに市民の底力を実感したところです。  この調布でも地域福祉コーディネーターがサポートをして,サロンであるとか,子ども食堂であるとか,朝市などの取り組みが展開されてきました。その流れもまた同時に拝見させていただいて,やはりこの調布における市民の皆さんの力,住民の皆さんの力をまざまざと痛感しているところです。そういった市民の力が形になることをこれからも応援し,見守っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 ○副会長  明治学院大学の教員をしております。大変名前が変わっていて,歴史に関心のある方は和気清麻呂の末裔ではないかとお思いで,世が世なら,皆さん方とはすだれを通して会わなければいけないという身分でございますが,今は没落貴族のなれの果てのようなことで(笑声),東京の白金にある明治学院大学で教員をしております。  何をお話しすればいいかといいますか,15年ほど前に調布へ移ってまいりまして,とてもいいところで住んでいたのですが,ほどなく,一番最初に調布にかかわったのは,きょうそちらに大島さんがいらっしゃっているのですけれども,子どもが保育園にお世話になっていたのです。そうしたら,子ども家庭課の方が私の家へいらっしゃって,どうも社会福祉の専門家らしいので,ぜひ委員長をやっていただけないかと。最初は子どもでした。ノーというと,どうも保育園を利用できなくなるのではないかという多少の強迫観念もありまして(笑声),お引き受けしたのが一番最初だということになります。  もともとの専門は老年学で,アメリカで高齢者福祉とか,そういうことを勉強していたのですけれども,ちょうどアメリカへ出発するのが1990年代の終わりで,介護保険制度らしきものができそうだという話でした。帰ってきましたら法律が成立して,ちょうどスタートするときだったのですけれども,これは制度そのものはほどなく破綻するというとちょっと言い過ぎですが,これだけではもたないだろうなと。となると,やがて地域福祉というあれで,地域で高齢者をどう支えるのかと。保健制度で全てを面倒をみるというのは難しいだろうなと思いましたので,間違いなく地域福祉といわれているものが必要になるだろうと思いました。そうしたら,たまたま本当に,世の中というのは縁で成り立っているというのがよくわかるのですが,和田委員長がまだ全国社会福祉協議会にいらしたときに,ちょうど地域福祉計画が法律になったので,その研究をするので来ないかとお声がけをいただきました。以来,これは重要だなと思いましたので,地域福祉計画のことについてずっと研究を続けているということになります。  きょう多分お話があると思いますが,ちょうど15年ぐらいたちましたので,地域福祉計画も恐らく新しいステージに変わっていくのではないかという見方をしています。調布はそういう意味では非常にいろいろな分野で先進的な取り組みをしているのではないかと個人的には思っていますので,今まで勉強したことでお役に立つことがあれば,私なりに貢献させていただきたいと思っていますので,どうぞよろしくお願いいたします。 ○委員  調布医師会から参加しております。私も結構委員会は長く務めさせていただいていて,もともと医療関係なものですから,皆さん違和感を覚えるかもしれませんけれども,医療者って福祉を全然知らないのです。本当にここでよく勉強させていただいています。特に地域福祉という視点はこれからすごく大事なところなので,医師会にもそういう視点をもって活動できるようにしていかないといけないと思っています。  私自身は午前中は外来をやっているのですけれども,午後からは在宅医療をやっています。地域福祉というわけでもないのですけれども,認知症カフェとか,市民の方たちも入れた認知症の市民教育のためのボランティアグループとか,何かそんなことを幾つかやっています。今期もとても楽しみにしていますので,いろいろ教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。 ○会長  では最後に,私です。私は調布に住んで50年ぐらいになります。結構長いのです。調布市の地域福祉の委員会ができたのはもう相当昔になりました。十何年か前だと思いますが,その最初のときに委員長をお引き受けして以来ずっとこの委員会にかかわってきています。専門は地域福祉だったのです。だから,地域福祉という体系がまだない時期からやって,後でもお話があるかもしれませんが,今は社会福祉の考え方そのものが地域福祉という考え方で全部矢を進めるという時代に入ってきましたし,地域福祉も施策は次々出されるということになってきています。最近は特に生活困窮者自立支援法というのができましたけれども,そのつくる過程,特に専門職員の養成研修体系をつくる委員会の委員長と,中央研修の委員長をずっと続けておりまして,今,全国にその活動が相当広がってきて,効果も上げつつあるという状態になってきています。これは地域福祉なのです。  要するに,相談などは対象ごとにではなくて,断らない相談というのが生活困窮者自立支援の相談なのですが,断らないというのはどんな相談でも受けて,そこから必要なところにつないだり,自立支援につなぐような取り組みをしていますし,福祉を狭く考えないで,保健医療までというだけではなくて,住宅とか教育,就労まで一緒に考えるという取り組みを今やり始めています。調布の委員会は,先ほどもお話がありましたが,地域の中で考えていくような段階に入り始めているし,あとは地域福祉コーディネーターの活動が日本全体でみても,かなり先駆的な取り組みになってきていますので,これからつくられた基盤をもとにして,もう少し本格的に進むということになるのではないかなと思っています。私もここの委員会には非常に関心をもっていますので,どうぞよろしくお願いいたします。  それでは,1回目,さっきお話ししましたように,時間との関係で,新しい委員の方が皆さんどんな思い,あるいはどんな背景をおもちになっているかというのをお互いに理解し合うということが大事だと思いましたので,まずそれをやらせていただきました。  それでは,きょうの議事に入りますが,地域共生社会の実現と調布市地域福祉計画について,事務局から説明をお願いいたします。 ○事務局  それでは,本日,パワーポイントでご説明をさせていただこうと思っておりまして,ちょっと頑張ってみました。 ○事務局福祉総務課  皆さん,こんばんは。福祉総務課長補佐の石川と申します。本日は,こちら,前のスライドのほうにありますとおり,地域共生社会の実現と調布市地域福祉計画についてということで,スライドを中心に使って説明いたしますので,皆様,お手元が暗いとは思うのですけれども,前の画面に沿って説明させていただきたいと思っております。  本日は,私のほうで地域共生社会という国のほうの制度を30分から40分間ぐらい説明させていただきまして,その後,関連するところで調布市地域福祉計画についてなど,遠藤のほうで説明させていただきます。最後に地域福祉コーディネーターの活動というところで,地域共生社会の実現を目指す調布市地域福祉計画の中でも中心的な取り組みでございますので,その取り組みの実践などを前田地域福祉コーディネーター,前田委員にご説明をいただければと思っております。 (パワーポイント)  それでは,初めに我が国の現状と課題についてご説明させていただきます。現状と課題につきましては,調布市の地域福祉計画を策定する際に,平成29年12月に福祉3計画説明会を開催いたしました。その際に和田会長にご講演いただいた内容が大変わかりやすい内容となっておりましたので,本日はその内容も踏まえながら説明したいと思っております。  それでは,まず我が国では,一番上にありますとおり,少子高齢,人口減少社会の進行など,後期高齢者の急増を見据えた課題が大きな課題となっております。また,人口も今後徐々に減少し,2060年には9,000万人を全国で切るという推計もございます。  こうした状況から労働力人口の減少による経済,社会の存続の危機が危惧されております。それだけではなくて,今後の社会保障制度の不安定化も心配されております。また,ひとり暮らし高齢者の世帯もふえてきております。1人で暮らす人がふえるとか,高齢者の夫婦だけということになりますと,社会的孤立の問題が出てきます。そのために経済的に大変だということだけではなくて,社会的な孤立と一緒にセットになっているというのが最近の特色になっているようでございます。このような中,少子高齢化や核家族化の進展,ライフスタイルの価値観の多様化,隣近所のつながりの希薄化などの社会状況の変容などによりまして,社会的孤立や制度のはざまの問題,複数の分野にまたがる生活課題への対応が課題となってきております。  これは今申し上げたことを図にしてみたものでございます。例えば生活困窮というのが左上にございますが,こういう状況で孤立して引きこもってしまうような方が出てきますと,ごみ屋敷といわれるようなことが起こってくることもございます。また,小さいお子さんとお母さんとの例では,実際に孤立して,子どもとだけずっと向き合っていると,子育てなのか,しつけなのか,虐待なのかわからなくなってしまうようなことが起こってしまうこともあるかと思います。  それでは,このような課題をどのように解決していくのかということで,国で今大きな流れになっているのは,地域共生社会を実現していこうという方向になっております。一番上の黒ポチです。全ての人が地域,暮らし,生きがいをともにつくり,高め合うことができる地域共生社会の実現が求められるようになってきております。  具体的には2つのポイントがあります。  まず1つ目のポイントは,真ん中の黒丸のところです。地域力の強化は,行政等の公的なサービスだけではなく,問題を地域で発見して,解決をできるだけ地域でやっていくような,そういう地域力を強化しようという考え方となっております。  それから,2つ目のポイントの包括的な支援の推進は,画面では3つ目の黒丸に相当します。縦割りで仕事をするというのではなくて,できるだけみんなが力を出し合って,専門分野が違う人たちが協力し合って,包括的な支援にしようという考え方でございます。  それでは,ここからは法律や通知,国が公表している資料に沿って地域共生社会について概要を説明していきたいと思います。  初めに,地域共生社会の基本的な考え方です。地域共生社会とは,画面にありますとおり,身近な地域で,地域の方が主体的にひとり暮らし高齢者の問題などの地域課題を把握し,解決をするなど,人と人,人と資源が世代や分野を超えてつながることで,住民一人一人の暮らしと生きがい,地域をともにつくっていく社会ということができます。  この点について,和田会長が説明会の中でわかりやすく説明されておりますので,紹介させていただきます。できるだけ,そのまま説明させていただきます。  全ての人が地域,暮らし,生きがいをともにつくって高め合うことができるようにしよう。それをやろうとしますと,調布市という圏域全体でやろうとしてもなかなか難しい。だから,自分の住んでいる近くのところでそういう体制をそれぞれつくっていきながら,市全体としてもやるというように考えていく必要があるのではないか。問題を地域で発見して,解決をできるだけ地域でやっていくような,そういう地域力を強化しようという方針と,縦割りで仕事をするのではなく,できるだけみんなが力を出し合って,専門分野が違う人たちが協力し合って,包括的な支援をするというようにしよう,そういう考え方です。  具体的にそこでこのように説明されておりました。例えば,隣の方が最近体が弱ったのか,なかなか外に出なくなった。これは調布市全体でみてもわからないわけです。ご近所の人はわかる。では,大丈夫かなと訪ねていって様子をみてみるとか,その様子の結果によっては民生委員に相談するとか,地域包括支援センターに相談するとかして,つないでいくような解決をするようなことを一人一人がやっていく。あるいは地域として取り組んでいく。それを世代を超えて取り組んでいくような地域社会をつくるというのが地域共生社会ですとご説明をされておりました。  それでは,こういった部分を踏まえまして,国における制度の位置づけを順次紹介させていただきます。  まず,政府の骨太方針2016と一億総活躍プランにもそれぞれ地域共生社会の実現が位置づけられております。  上段の骨太方針の下線部分をごらんください。ちょっと小さいので,場合によってはスライドではなくて,手元の資料をごらんください。ここでは,全ての人々が地域,暮らし,生きがいをともにつくり,高め合う地域社会を実現する。このため,支え手と受け手側に分かれるのではなく,あらゆる住民が役割をもち,支え合いながら,自分らしく活躍できる地域コミュニティーを育成し,福祉などの公的サービスと協働して助け合いながら暮らすことのできる仕組みを構築すると記述されております。このことはニッポン一億総活躍プランにも同様の記述となっております。  この国の記述では,支え手と受け手に分かれるのではなく,あらゆる住民が役割をもちという部分がありますが,大事なキーワードですので,少し掘り下げて説明いたします。この点について,後ほどご説明をする国の地域共生社会の実現に向けた当面の改革工程というのが出されておりますが,その中でこのように説明されております。  人生におけるさまざまな困難に直面した場合でも,人と人とのつながりにおいて,お互いが配慮し,存在を認め合い,そして時に支え合うことで,孤立せずにその人らしい生活を送ることができる。また,公的支援が支え手,受け手という固定した関係のもとで提供されるのに対し,人と人とのつながりや支え合いにおいては,支援の必要な人も含め誰もが役割をもち,それぞれが日々の生活における安心感と生きがいを得ることができる。このような人と人とのつながりの再構築が求められているとしております。  このスライドは,このような政府の決定などを踏まえて,厚生労働省に設置された「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部において策定された地域共生社会の実現に向けての当面の改革工程の概要です。  スライドの2番目に,ちょっと巻物みたいになっているところに改革の背景と方向性という項目がございます。ここでは2つの大きな方向性が示されています。  1つ目は,公的支援の縦割りから丸ごとへの転換です。当面の改革では,昨今,さまざまな分野の課題が絡み合って複雑化したり,個人や世帯単位で複数分野の課題を抱え,包括的な支援を必要とするといった状況がみられ,対象者ごとに縦割りで整備された公的な支援のもとでは対応が困難なケースが浮き彫りになっているとしております。その具体的な例といたしまして,介護と育児に同時に直面する世帯,いわゆるダブルケアや,障害をもつ子と要介護の親の世帯への支援が課題となっているようなことが出ております。また,地域生活を送る上で,福祉分野に加え,保健医療や,先ほども委員の中で話がありましたが,就労などの分野にまたがって支援を必要とする方もふえてきているとしております。そのため,公的支援の縦割りから丸ごとへの転換により,個人や世帯の抱える複合的な課題などへの包括的な支援や,分野をまたがる総合的なサービス提供の支援を方向性の1つとして挙げております。  2つ目は,「我が事・丸ごと」の地域づくりを育む仕組みへの転換です。これは,先ほどの受け手,支え手を超えた関係のところでも触れさせていただきましたが,地域住民や多様な主体が地域の生活課題について,他人事ではなく我が事として参画し,人と人,人と資源が世代や分野を超えて丸ごとつながることで,住民の主体的な支え合いの育み,暮らしに安心感と生きがいを生み出すことなどを挙げております。  次に,このスライドの中段をごらんいただくと,改革の骨格ということで,また左側の巻物みたいなところのタイトルの中で,地域共生社会の楕円を中心に4つの改革の柱が円を描くように記載されております。  その中でも,市の地域福祉に大きく関連する部分が上の2つの楕円の地域課題の解決力の強化と地域を基盤とする包括的支援の強化と考えております。この後,調布市地域福祉計画の説明の中で3つの重点施策についてご説明をいたしますが,国の改革の骨格の地域を基盤とする包括的支援の強化は,地域包括ケアの普遍化による生活上の困難を抱える方への包括的支援体制の構築などの取り組みで,主に市の重点施策1の地域におけるトータルケアの推進に通じるものと考えております。また,改革の骨格の地域課題の解決力の強化は,住民相互の支え合い機能を強化するほか,公的支援と協働して地域課題の解決を試みる体制の整備を図るなど,主に市の重点施策2の住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくりに通じております。上の2つについては,後ほど市の計画とも密接に関連してまいりますので,この図を覚えていただければと思います。  また,一番下のところ,実現に向けた工程では,平成29年度では,後ほどご説明しますが,地域包括ケアシステム強化法に関連した社会福祉法等の改正が行われております。また,平成30年度では生活困窮者自立支援制度の強化が計画されております。生活困窮者については,先ほど和田会長からもコメントがございましたが,現に経済的に困窮し,最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある方を困窮者と定義されておりまして,この生活困窮者自立支援制度においては,生活保護に至っていない生活困窮者に対する第2のセーフティーネットを全国的に拡充し,包括的な支援体系を創設することを意義としておりまして,生活困窮者の自立と尊厳の確保,生活困窮者支援を通じた地域づくりを制度の目指す目標としております。  また,次のスライドで,厚生労働省では,「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部の議論に資するため,住民主体による地域課題の解決力強化体制づくりのあり方や,市町村による包括的な相談支援体制の整備のあり方などを検討するため,地域力強化検討会が設置されております。重要な提言がされておりますので,紹介していきたいと思います。  ここでは,これまでご説明してきたような議論を踏まえて,平成28年12月26日付で検討会の中間とりまとめが出されております。これは,その後の地域包括ケアシステム強化法による地域共生社会の具体化について考える上で,重要なものでございます。  この中間報告では今後の方向性が示されております。それは,ちょっと小さいのですが,右上の四角囲いに記載されておりまして,我が事の意識の醸成,ちょっと赤くなっているところです。また,生活上生じる課題は介護,子育て,障害,病気などから住まい,就労,家計,孤立等に及ぶことから,暮らしと仕事を丸ごと支えること,最後に地域のもつ力と公的な支援体制が協働して初めて安心して暮らせる地域にとしております。一番右上の赤くなっている3つのところでございます。ちょっと小さいので,手元の資料でもごらんください。  次に,4点の論点整理をしております。  中間ぐらいに1,2,3,4と書かれているところなのですが,1点目は,住民に身近な圏域での「我が事・丸ごと」というところで,ここで圏域という言葉が出てまいりましたが,調布市でも今回の計画改定で福祉圏域の見直しをしておりますので,後ほどそれについては簡単に触れさせていただきます。2点目は,市町村における包括的な相談支援体制。そして3点目は,地域福祉計画等法令上の取り扱い。ここでは地域福祉計画の充実として,上位計画としての位置づけや,地域福祉の対象や考え方の進展を社会福祉法に反映すべきといった提言がされております。また,4点目として,自治体等の役割が挙げられ,部局横断的な体制などが記述されております。  これが先ほどの国のイメージ図になっております。ポイントといたしましては,地域の力と公的な支援体制とが協働した支援体制を構築していくこと,地域づくりの取り組みと相談支援体制の整備の取り組みを一体的に行うことが2つのポイントとして挙げることができまして,イメージ図の上段の住民に身近な圏域では,左側のちょっと細長いバーのところに書いてありますが,住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくりが示されております。下段の楕円では,市町村域と書かれているところの輪になりますが,包括的な相談支援体制のイメージが描かれております。調布市では,このイメージ図に基づいて,重点施策1の新たなトータルケアのイメージ図を作成しております。  次に,国は地域共生社会の実現を図ることなどを目的に,平成29年6月に地域包括ケアシステム強化法を公布いたしました。その地域包括ケアシステムの深化,推進の中で,3項目として地域共生社会の実現に向けた取り組みの推進等を図るため,Ⅰというところ,1,2,3と書かれている中で,社会福祉法を初めとして介護保険法などの関係法を改正しております。  次のスライド以降では,社会福祉法の改正を中心に簡単にご説明していきたいと思っております。  先ほどの地域包括ケアシステム強化法が制定されたことによりまして,社会福祉法が改正されまして,ことしの平成30年4月1日から施行されております。今回の地域福祉計画期間の最初と同じでございます。その主な内容としましては,1番目のところ,「我が事・丸ごと」の地域づくり,包括的な支援体制整備を目的として,主に3点のことが定められております。  1番目として「我が事・丸ごと」の地域福祉推進の理念が規定されたほか,この理念を実現するため,市町村が包括的な支援体制づくりに努める旨が規定されております。例えば,2番目の項目2の3つ目の○では,昨今の福祉課題を踏まえて,複合化した地域生活課題を解決するための体制の整備などが挙げられております。また,3点目として地域福祉計画の充実が挙げられております。  この改正によりまして,地域福祉計画は福祉の各分野における共通事項を定めることとなりまして,各福祉分野の計画のいわゆる上位計画的に位置づけられることになりました。  ここでは,ちょっと細かいのですけれども,各条文をかいつまんで簡単にご説明いたします。  まず第4条,地域福祉の推進という項目です。第2項,アンダーラインが引かれているところ,2と書かれているところが新設されております。こちら,内容としては,スライドの下に点々の四角囲いがありますとおり,改正によりまして,地域住民が本人のみならず,その人が属する世帯全体に着目し,福祉,介護,保健医療に限らない,地域社会からの孤立も含めた地域生活課題を把握するとともに,支援関係機関と連携し,課題の解決を図るよう特に留意するという旨が定められまして,地域福祉推進の理念を明確化しております。  次に第5条,第6条です。先ほどの第4条2項,アンダーラインを引いたところでは,地域福祉を推進していく上で,地域住民などが特に留意すべき点を規定しておりますが,第6条第2項,赤字がまじっているところ,地域福祉を推進していく上での国及び地方公共団体――調布市も地方公共団体の一部でございます――の責務を定めています。  さらに,この後のスライドでご説明する,今回の改正で新設された第106条の3第1項で市町村の責務を具体化して,これによって地域福祉を推進する上での公的責任を明確にし,地域の力と公的な支援体制が相まって,地域生活課題を解決していくための体制整備を行っていく旨が規定されております。  次が第106条の2という条文でございます。今回新たに新設されたものでございまして,この条文では,複合化,複雑化した課題を抱える個人や世帯に対する適切な支援,対応を行うため,地域包括支援センター,障害者相談支援事業所など福祉の各分野における相談支援事業者がみずから解決に資する支援を行うことが困難な地域生活課題を把握した場合には,必要に応じて適切な支援機関につなぐことが努力義務とされております。そういったことが新たに新設されております。  続いて,やはり今回新設された第106条の3です。包括的な支援体制の整備というところで,こちらの支援体制の構築について,市町村の努力義務を規定した重要な条文となっております。一から三までいろいろと規定されておりますが,簡単にまとめますと,吹き出しに書かれているとおり,一のところは,地域づくりの取り組み,他人事を我が事に変えていくような働きかけということができます。二は,住民の相談を分野を問わず包括的に丸ごと受けとめる場の整備です。三については,吹き出しに書かれているとおり,相談支援機関が協働して,複合課題も含め,課題の解決に取り組むネットワーク体制の整備について規定されております。こうした「我が事・丸ごと」の取り組みを規定した具体的な条文となっております。  最後に,第107条です。この条文が調布市の地域福祉計画を策定する根拠となっております。この条文は市町村地域福祉計画の充実について定めておりまして,具体的には,地域福祉計画の策定が任意とされていたものを努力義務とするとともに,記載事項として,先ほどのとおり各福祉分野の共通事項を定めるような改正が行われております。なお,調布市の地域福祉計画は,先ほど先生たちから話もありましたとおり,以前から,法律が改正される前から策定がされております。  次に,ちょっと細かいのですけれども,かいつまんで,法に基づく市町村における包括的な支援体制の整備に関する指針ということで,厚生労働省から告示が出ております。ちょっとみづらいので,手元の資料も併用しながらスライドの左側をみていただくと,縦書きで住民に身近な圏域,市町村域などの圏域ごとに,次のブルーボックスのところ,横で第一から第四まで展開すべき事業が示されております。  住民に身近な圏域の第一の矢印の先には,2つの目の●でこう書かれております。地域住民などが相互に交流を図ることができる拠点の整備とあります。具体例が挙げられております。これは,調布市では例えばひだまりサロンなどが該当してくるのではないかと考えられます。  また,次の第二の地域住民の相談を包括的に受けとめる場の整備については,地域福祉コーディネーターが専門的な観点からサポートすることなどが国の事例でも挙げられております。  また,第三の市町村圏域においては,複合的で複雑な課題の解決のため,支援機関の連携や支援に関する検討の場の必要性などが書かれております。  こちらの告示が出ると,その下に通知が出ておりまして,厚生労働省の局長が出している通知でございます。このスライドでは,ちょっと小さいので,手元の資料も併用しながら,最初の四角の中の2つ目の中黒点をごらんください。地域共生社会の考え方と地域福祉推進の目的は相通ずるものであり,地域福祉の推進が求められているという記述があります。このことからも地域福祉と,それを推進する地域福祉計画が地域共生社会の実現に大きく関係していることがおわかりいただけるかと思います。  私のほうの説明は最後になりますが,先ほどの地域力強化検討会について,中間報告の後に最終とりまとめが出ております。こちら,地域包括ケアシステム強化法が公布された後に,去年,地域力強化検討会においても最終とりまとめが出ておりまして,うちの調布市地域福祉計画などに関連する部分を中心に,その概要をかいつまんでご紹介させていただきます。  上段の右上のところ,クリーム色で総論と書かれておりますが,総論(今後の方向性)では,このようなことが書かれております。専門職による多職種連携,地域住民等との協働による連携や,点としての取り組みから,有機的に連携,協働する面としての取り組みへなど,支え手,受け手が固定されない多様な参加の場,働く場の創造が挙げられております。先ほどから出てきたキーワードが繰り返されているところでございます。  左側のところで,各論1というのがその下にございます。では,【2】が中段ぐらいにあるのですけれども,複数課題丸ごと,世帯丸ごと,とりあえず丸ごと受けとめる場と書かれているところなのですが,その丸ごと受けとめる場の例示として,地域住民による相談窓口を設置し,社会福祉協議会のCSW,地域福祉コーディネーター,コミュニティーソーシャルワーカーが専門的視点からサポートする方法などが例示されております。例1と中に書いてあります。  また,右側の各論2,地域福祉(支援)計画と書かれているところでは,各福祉分野,福祉以外の分野の圏域の考え方,関係の整理が挙げられております。調布市では,地域福祉計画と高齢者総合計画,障害者総合計画を総称して福祉3計画といっていますが,今回の福祉3計画の策定で福祉圏域,先ほどの8圏域に統一化を図っております。このように,これらの地域福祉の推進は,国が進める地域共生社会の実現と密接な関係をもっております。  これからは,前回の第1回会議のレビューも兼ねて,調布市の地域福祉計画との関連について触れさせていただきたいと思っています。  では,ここで説明者を交代させていただきます。 ○事務局福祉総務課  では,この後は遠藤から地域福祉計画,前回の復習となりますけれども,もう一度ご説明させていただきたいと思います。お手元の資料は23ページになるかと思います。 (パワーポイント)  初めに,計画の位置づけについてです。市の地域福祉計画は,先ほど来ご説明しましたとおり,社会福祉法第107条の市町村地域福祉計画として位置づけられております。調布市の地域福祉計画は総合計画を最上位計画としまして,保健福祉に関する計画を地域という視点で横断的につないでおります。イメージとして図を描いてございますが,真ん中に地域福祉計画と書いてありまして,横に黒い線が延びているのがごらんいただけるかと思います。  次に24ページ,社会福祉法の改正です。これは先ほど18ページのスライドでもご説明しております。こちらの部分については割愛させていただきたいと思います。  続きまして,25ページ,計画の目的です。地域福祉計画は対象者を限定するものではなく,調布市に暮らす全ての市民の方を対象としております。また,下の図にあるような生活困窮,孤立など多様な市民ニーズや多様な生活課題に対して,市民やさまざまな機関などが相互に協力しながら,地域福祉にかかわる全ての人が一体となり,ともに認め合い,助け合い,支え合う仕組みをつくるためのものです。  次に,福祉の共通事項です。ここで,調布市の地域福祉計画,高齢者総合計画,障害者総合計画のいわゆる福祉3計画の福祉の共通事項についてお話をします。  調布市では,この福祉3計画を同時改定し,平成30年4月からそれぞれの計画をスタートいたしました。今回の改定では,3つの計画が連携して施策が行えるよう,共通の将来像,4つの基本理念,8つの福祉圏域を定めました。国の地域共生社会の包括的な支援体制は理念4に,国の住民の主体的な課題解決力の強化は理念3に関係するなど,国などの福祉施策を取り巻く環境を勘案して,関係各課や各計画の策定会議体の中で検討して決定してまいりました。  福祉圏域です。また,調布市では,福祉3計画の改定を機に,計画ごとに異なっていた圏域の設定を新たな8つの福祉圏域に再編,整理いたしました。新たな福祉圏域は,福祉,教育,地域コミュニティー等の共通基盤である小学校区を基礎とし,それらの複数で構成される中学校規模程度の8つの圏域としました。福祉3計画の圏域の統一化を図ることで,専門機関等の担当エリアの整合や地域での顔のみえる関係づくりを進め,多問題を有する個人や家庭の福祉課題に対応していきたいと考えています。  次に,地域福祉を進めていくためには,市全体で取り組むこと,市内各地域で取り組むこと,市民が暮らす身近な地区で取り組むことなど,それぞれのエリアに応じた体制を整備し,効果的な活動を図ることが必要です。そのため,調布市の地域福祉では,3層から成る圏域を設置し,それぞれの圏域に応じた機能,体制を整備していくこととしております。  次に,3つの重点施策です。平成30年度からの地域福祉計画は,1番と3番は前期の計画からの引き続きですが,地域共生社会における地域力強化の取り組みを踏まえ,新たに2番目の住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくりを加えております。  これは先ほどご説明しました国のイメージ図となっております。調布市では,このイメージ図を参考に新たなトータルケアのイメージ図を作成しております。  重点施策1では,調布におけるトータルケアシステムのイメージ図となっておりまして,国のイメージ図と同じ,市のイメージ図の上部が地域力の強化をあらわし,下のほうが多機関の協働についての部分となっております。特にこの取り組みの中心となるのが地域福祉コーディネーターとなります。  図の中段より少し下に8つのボックスが並んでいますが,これは8つの福祉圏域をあらわしております。地域福祉コーディネーターは平成30年度に2人増員し,現在6人で活動しています。また,これまでの地域福祉コーディネーターの役割に,新たに地域共生社会の実現の取り組みとして,相談支援包括化推進員の役割を付加いたしました。  相談支援包括化推進員は,包括的支援体制の構築に向けて,関係機関が協議する相談支援包括化推進会議を開催するほか,相談者の抱える課題の把握や,把握した課題を関係機関につないで相談支援機関等との連絡調整を行うという役割があります。これは,これまでの地域福祉コーディネーターの活動と大きく重なるものであると考えます。  重点施策1,トータルケアの推進については,地域福祉コーディネーターによる多機関の協働による包括的支援体制の構築事業を主な関連事業とする(1)支援につなぐ体制の構築とコーディネート機能の強化など5つの柱を立てて,具体的な関連事業を掲げています。  次に,地域福祉コーディネーターについてもう少し説明させていただきます。地域福祉コーディネーターは,制度のはざまで苦しんでいる方などに対し,地域の生活課題の解決に向けた取り組みを行います。主な役割として,右側の図に示しているとおり,まず地域にアウトリーチをして,地域の生活課題を発見し,受けとめます。課題解決に当たっては,地域福祉コーディネーター,CSWと呼びますが,右の図にともに考えるという項目がありますが,まず課題の内容に応じて地域包括支援センターや障害者の相談支援機関等につなぎます。そして地域住民などとともに協力します。これにより関係機関や地域住民などと支援のネットワークを構築し,フォーマル,インフォーマルの両面から解決が進むようコーディネートを行います。  次に,今期の計画から新たに追加した重点施策2です。地域で生活する人の課題の複合化,多様化が進む中,身近な地域において住民自身が地域の課題を自分のこととして捉え,自分たちで解決したいという主体的な気持ちで課題に取り組むことが重要となっています。そのため,住民主体の交流の場や地域活動,ボランティア活動の活性化支援を行うとともに,地域福祉コーディネーターを中心とした地域での課題を解決する仕組みを一層充実していきます。そのため,スライドに記載のある地域課題の解決力の強化など4つの柱に関連事業をひもづけていきます。  これについても先ほどからご説明のとおり,地域福祉コーディネーターを通じて地域住民や関連機関とのネットワークを構築し,地域の生活課題を地域の中で考え,解決につなげる仕組みを強化します。主な関連事業としましては,地域福祉コーディネーターによる地域力強化事業と地域支え合い推進員による生活支援体制整備事業を掲げております。  最後に,重点施策3,地域が一体となった災害対策の推進です。この施策では,災害時にみずから避難することが困難な高齢者や障害者などの避難支援プランに基づき,災害時に自助,共助,公助がそれぞれ力を発揮できる体制の整備を進める避難行動要支援者避難支援プランの推進の取り組みを行ってまいります。  以上のとおり,地域共生社会の実現と地域福祉の推進は密接に関係があり,調布市の地域福祉計画の推進とともに密接な関係で進めてまいりたいと思っております。  この後,シートを3つ作成しております。地域力強化は今,全国的に非常に取り組まれておりまして,3つの自治体だけ書かせていただいております。  初めに,江戸川区になります。自治体の規模は調布よりも大きく,69万ほどの人口がございます。面積も調布の倍ぐらいとなっております。ここでは地域力強化等を進めていくために,なごみの家というのをつくられておりまして,ここでさまざまな相談を受けて,地域の皆様の相談を把握し,その解決につなげていくという活動を進めていらっしゃる地域でございます。  次に,豊田市になります。42万人ぐらいの人口規模でございまして,面積は調布に比べるとはるかに大きい地域となっております。こちらでは昨年度から市のほうに福祉総合相談窓口というのを設置されまして,何でも相談に来てくださいという形で窓口を開設されております。こういったところで地域の課題を広く拾っていきたいというのが豊田の活動のもととなっております。  最後は佐賀市なのですけれども,今,学校区ごとに福祉の協力員を設置していこうという取り組みが進められておりまして,小学校区で32校区あるそうなのですが,ここに日ごろの生活の見守り活動を行いながら,異変を発見したときには民生委員などに通報するなど,そういった活動をする福祉協力員をつくっていこうという取り組みが始まっているという状況がございます。  先日,厚労省の研修会がございまして,参加してまいりましたが,今150を超える自治体がこういった取り組みをさまざま進めていこうとしているところでございます。調布市もその中で参加させていただいて,取り組みを進めていきたいと考えております。  私からは以上となります。  では,続いて,前田委員からコーディネーター関連のご説明をお願いしたいと思います。 ○委員  改めまして,社会福祉協議会地域福祉コーディネーターの前田です。これからは地域福祉コーディネーターが配置されてから,どのような活動をしてきたかというのを簡単ではありますが,ご説明したいと思っております。  きょう,資料がこのレジュメ,パワーポイントが1枚につき2つなので小さ目なのですけれども,こちらとフードバンク調布のチラシと,お持ちの方もいらっしゃると思いますが,地域福祉コーディネーターの活動報告書をご用意いたしました。時間が余りないので,少しはしょりながらご説明したいと思います。一部お手元の資料にはないスライドがございますので,それは口頭で説明しながらいきたいと思います。 (パワーポイント)  では,先ほど少し話がありましたが,地域福祉コーディネーターはこのような状況になっております。現行の調布市地域福祉計画が平成35年度まで,2023年度までという形になっており,それまでに8人配置を目指すという形になりますので,できるだけ早く配置を目指していきたいと思っております。  地域福祉コーディネーターの役割ということで,先ほどちょっと話があったのですが,もう少し図で示したいと思います。まず地域福祉コーディネーターなのですけれども,これは地域だと思ってください。一定の地域があります。私だと北ノ台小学校,深大寺小学校の地域を担当しておりますし,ほかの職員もそれぞれの地域をもっています。その地域の中にアウトリーチをしていきます。アウトリーチというのは外に出ていって,例えば自治会さんとか,いろいろなところの会議,活動に出たりとか,地域を自転車で回りながら,その地域に顔を出していくような形になります。  2つ大きな役割があります。1つが個別支援と呼ばれるものです。個別支援が何かというと,生活上の課題を抱える個人や世帯に対する支援です。例えば地域包括支援センターなどが行っていたりだとか,障害の相談窓口がやっていたりとか,そういうものが個別支援になります。もう1つが地域支援になります。こちらが何かというと,地域におけるさまざまな住民主体の活動,もしくは社会福祉法人ですとか関係機関の連携のもとに行うさまざまな地域の活動をサポートする推進を行っていくというのが役割になっております。この2つのものが連動していって,一体的に行われていくというのが特徴的なものであります。  これまで福祉というと,例えば制度につなげていって,それで一旦落ちついてという形だと思うのですけれども,そこから1人の課題を地域の課題というように転換していって,地域の皆さんがその課題について考えていったりだとか,そういった課題を抱えた個人の方や世帯の方をサポートするような地域の中での見守り体制だとか,場合によっては生活支援などを行っていくような体制づくりを地域の中でつくっていく。また,その仕組みの中で個別の課題,困ったという方を発見していって個別支援につなげていって,これがいいように循環していくような形を想定していただければと思っております。  これはスライドのみの話です。先ほど何で地域共生社会が必要かみたいな話があったのですが,図にしてみました。皆さん社会生活を営む中で,普通に道を歩いているとします。この道は意外に細かったりして,ちょっと風が吹く,例えば病気になってしまったりとか,経済状況が著しく悪くなってしまったりとか,家族に何かあったりとか,いろいろな風が吹いてくるわけです。ここで踏みとどまれる方はもちろんいらっしゃると思うのですけれども,場合によってはここから足を踏み外してしまう方もいらっしゃるかもしれません。  こういたっときに,これまでいろいろなサポートがあったわけです。例えば血縁と呼ばれる者,家族の中でサポートしていって,それが何とかなるということもあります。  あとは会社です。会社は終身雇用で年功序列という形で,1回正規職員で入れば定年になるまでずっとその企業で働けて,収入も一定程度あったということで,経済的な面では非常に安定した方が多かったと思います。  制度やサービスです。生活保護ですとか介護保険,いろいろな制度,サービスがあります。そういったものも課題を抱えた方をサポートするものになります。  最後,地域になります。地縁と呼ばれるものですけれども,例えば,最近は余りないとは思うのですが,ちょっと子どもの面倒をみてくれないかなと思ったら,隣の人,おばちゃんがいいよいいよ,うちがみていくよみたいな感じでみてくれるというのが地縁です。その地縁で課題が解決されるような状況があったということなのですけれども,現在どうでしょうか。家族機能はどうなっていますか。例えば核家族化が進んでいたりとか,子どもがいるにしても遠くに住まれている。先ほどアメリカに住んでいるみたいな話がありましたけれども,そういったこともありますし,今は結婚しない方も多数いらっしゃいます。単身世帯がどんどん増えています。現在3分の1が単身世帯なのですが,2040年に4割になると推計が出ています。そうなると,単身世帯の方で頼れる家族がいなかったりすると,なかなか課題解決は難しいです。そもそもSOSが発せられないということもあります。あとは,家族はいるのだけれども,そもそも疎遠であるみたいな形もあります。私が貸付事業といって生活に困った方のご相談を受けたときもあるのですけれども,いらっしゃる方のの中は親にも頼れない,誰にも頼れないという方が少なくありませんでした。そういった方は家族が機能しない状況になってしまっているというのがあります。  続いて会社ですけれども,今,非正規雇用が非常にふえております。今,4割弱ぐらいですか,経済的に非常に厳しくなってきて,ワーキングプアといわれるような,働けども収入が得られない方もいらっしゃいますし,派遣切りといわれるようなものがあったりしますし,経済状況1つで首が飛んでしまうような働き方をされている方が多数いらっしゃいます。例えば収入が少ないから結婚できないといったものにつながっていくこともあります。  地域はどうでしょうか。地域の希薄化という話がありますけれども,調布市の平成28年度末の自治会加入率は43.7%です。これは年々減っているのです。新しく調布市に転居される方は多数いらっしゃいますけれども,それでも自治会に入る方は少なくなってきております。自治会自体,解散したりだとか,高齢で役員ができないからやめますといった声も多数ある中で,地域の力もちょっと弱くなってきているのではないかというのがあります。  制度はこのような形にしました。制度は高齢,障害,子どもとか,いろいろな分野ごとに深くなっていっているのは確かだとは思うのですけれども,かつ生活困窮と呼ばれるような新しい課題に対して仕組みはできていると思いますが,この編み目がどんどん広がっている感じがするといいますか,そこが課題かなとは思っております。制度の狭間と呼ばれる問題,道から落ちてしまう方のニーズがどんどん変容していってしまって,既存の制度では解決できない問題だとか,先ほどあった複合的な課題を抱えた世帯を制度だけで解決するのは難しくなってきているというのがあります。なので,これもなかなか厳しい状況かなと思います。  ですけれども,何とかしなければいけないというところで今出ているのが地域の力と多機関協働という部分を強くしましょうというのが先ほど来ずっと福祉総務課の方が話している部分です。つまり,地域力強化と多機関協働が先ほど何度も出てきましたが,それがこの部分になります。地域の力をもっと高めていって,よりよい地域づくりを住民主体でつくっていこうという部分と,制度,サービスがこれ以上なかなか広がらないかもしれないけれども,横の連携をよくしてそこから漏れる方を少なくしていこう,分野別に課題解決するのではなくて包括的にみていこう,この2つを大きくしていこうというのが今の国の流れになっております。実はこの資料は私,平成25年度に配置されたときからつくっていたのですけれども,今,全く遜色ない話です。つまり地域共生社会の取り組みは,これまで調布市が取り組んできたことを後から国が仕組み化してきたといえるのではないかと思っております。なので,特に地域福祉コーディネーター事業は東京都内でもかなり先駆的に配置していただきましたので,そういった面では調布はこういったことにかなり熱心に取り組んできた自治体なのかなと思っております。  個別支援がどのような形で相談を受けるかというのですけれども,大きく3つあります。1つは本人からです。もう1つは関係機関や社協他部署から,もう1つは住民や民生委員からということになっております。  今の福祉制度は窓口で待っていて,本人がSOSを発してきた場合に相談を受けるというのが基本的な流れになっています。江口委員の申請主義だみたいな話がありましたけれども,基本的に窓口に来て申請しないとサービスは何も受けられないわけです。そういったものが現況なのですけれども,地域福祉コーディネーターはどんどん地域に出ていきますので,そこでさまざまなニーズを受ける,相談を受けることがあります。その1つが本人からということになりますけれども,これはどこに相談していいかわからなかったこと,ちょっとしたことだったりするのです。例えば介護保険制度とはどういうものなのとか,高齢の方でひとり暮らしで心配だから見守りサービスはないのかなみたいな相談は,ネットが使える人はさっと調べてわかるような話なのですけれども,それを電話番号を調べてかけるというのはなかなか難しい方はたくさんいらっしゃいます。かつ,私が担当しているのは深大寺,北ノ台なのですけれども,調布の中心街からかなり距離があって,わざわざ役所まで行って聞こうとは思わないことが多いのです。  2つ目が関係機関や社協他部署なのですけれども,こちらに関しましては既にいろいろな機関がかかわっている方です。だけれども,その機関ではどうしようもできない課題をもっていらっしゃる世帯だとか,複合的な課題をもっていたりとか,そういうことがあります。後で出ますけれども,8050問題で,高齢の親とひきこもり気味の子どもがいる。親の年金だけで生活しているような80歳,50歳の世帯なのですけれども,こういう相談はどこから一番来るかというと,地域包括支援センターとケアマネさんです。なぜかというと,高齢者の支援で入ったら実は子どもがいたというケースです。こういったときに包括支援センターやケアマネさんは,自分たちの業務から超えること,65歳に達していない子どもの支援までやるかといわれてしまうと,実際やっているかもしれないのですけれども,なかなか難しいことがあったりします。そういったときに一緒に考えてくれないかということで,地域福祉コーディネーターにつながることが多いです。また,いろいろな制度につながったのだけれども,地域の中でのつながりづくりが欲しいだとか,例えばサロン活動につなげたいとか,ちょっと孤立しがちだとか,そういうインフォーマルな支援へのつなぎも相談を受けることが多いです。  最後,3番目なのですけれども,住民や民生委員からということで,こちらがとても大事なところになりますが,つまり住民や民生委員の方はその地域に住んでいらっしゃるのです。住んでいるからこそ日常的なちょっとした変化に気づいて,ご相談をいただくことがあります。いわゆる潜在化した課題というか,どこにもつながっていないケースは③から入ることが圧倒的に多いです。つまり住民の方が気づいて,ちょっと変だな,おかしいな,実はあの家はこうだったなというところをつなげていただいて,実はいろいろな問題があったりだとか,どこもかかわっていないケースですごく複雑化していたとか,そういうケースがあります。  では,実際どのような相談を受けているかというと,こちらにあるとおりです。本当に多種多様な相談を受けております。例えば,ごみ屋敷という言い方が適当かわからないのですけれども,ごみと思われるものがたくさんある状態の家という形です。あくまでごみは表面化した問題であって,背景にある問題が精神的なものなのか,身体的なものなのか,そういったものをちゃんとみていって,適切な機関につなげながら支援をしていくような必要があります。後でごみ屋敷の事例が出ますので,ご紹介したいと思います。  先ほどの話の中でも,福祉に限らず,住宅とか就労とか,そういったものをひっくるめて地域の生活課題なのだとおっしゃっていましたけれども,まさしく地域福祉コーディネーターはそういった相談を受けております。特に年齢などの制限もありませんし,相談を受けたら基本的には全部受けるという形で対応しております。  かつ,例えばごみ屋敷の問題とかだと環境部局,役所で対応することもあるのですけれども,そこと福祉などをつなげていったりだとか,いろいろな機関に横串を刺しながら,その方の支援体制をつくっていくような形になります。なので,先ほどいっていた多機関の協働によるというのはまさしくその部分なのかなと思うのですが,実際のところ,縦割りの壁は厳しいという言い方は大変失礼かもしれないのですけれども,なかなか解決に至らなかったりだとか,それぞれの機関が自分はここまでみたいな壁をつくってしまったりとか,そういうこともあったりします。社会福祉法の中でそれはやっていきなさいということが明記されたので,調布としてもこれからきちんと対応していかなければいけないような状況になっていきます。  複数の問題が絡み合って,1つの機関では対応が難しいというのが現況です。  事例です。住民から近所にごみ出しができていない高齢者がいるとの相談を受けました。高齢者の方なので,地域包括支援センターとともに訪問して問題の整理をしました。きちんとこういった形で関係機関をつなげながら一緒に対応するというところが地域福祉コーディネーターの動きになります。そうしたところ,自治会にも入っていないし,地域の方ともつながっていなくて,どちらかというと困った人みたいな感じの位置づけ,孤立の問題がありました。また,環境面もありました。家の中に入ったら,ごみがたくさん散乱している状況で,この中に住んでいたんだと思えるような衛生状況の中で暮らしていらっしゃいました。さらに健康面です。いろいろな持病をもっていらっしゃって,薬はもらっているけれども,飲んでいませんでした。生計面。もう年金しかなくて,実は生活が苦しい。あとは税金の滞納があったりとかもありました。健康面については地域包括支援センターが介護保険を申請したりだとか,生計面については生活保護につないだりしていったわけですけれども,孤立と環境面はどうしようかといったときに,本人の同意を得て,住民の方,周りに住んでいる方と民生委員さんにも声をかけて,あと包括とも一緒に片づけをしました。  これがどういう意味をもつかといいますと,住民とのつながりの構築を図ったわけです。この方は自分からはSOSを発せず,また地域の中で孤立していて,周りの人たちは変わった人でみている。場合によっては排除が起こり得る状況なわけです。この方も地域の中に暮らしていらっしゃるし,ご本人の方にも協力していただいて,場合によっては自分もこうなるかもしれないというところに住民の方も気づいていただくような場面をつくっていきました。  その結果,生活の安定に繋がりました。後に,住民の方がこの方を地域のサークルに誘ってくれて,この方は今サークルで元気よく活動されているのです。もし専門職だけでかかわっていったら,専門職だけで片づけて,きれいになった,制度を入れた,はい終わりだとしたら,この方は地域とつながりますか。なかなか難しいですよね。そういった場面で住民の方にも一緒にかかわってもらって,民生委員の方にもかかわってもらって,地域とのつながりをつくっていくというところが地域福祉コーディネーターの動きの大きなところかなと思いますし,こういったケースを通して地域支援が広がっていくような形になるかなと思います。  地域支援に関してはこのような取り組みをしていますということで,少し写真もあるので,みていきたいと思います。これは子ども食堂です。先ほどちょうふ子ども食堂とわいわいの話がありましたが,もう1つあって,覚證寺というところでやっているものです。これは最初のほうの写真なので,人数が少ないのですけれども,今100人ぐらい来ている子ども食堂なので,てんやわんやの状態で対応しているところです。お寺でやっているものです。  続いて,ひだまりサロンです。先ほどサロンの話がありましたが,地域福祉コーディネーターが配置されてから,サロンが市内全体で約50以上ふえていて,そのうち約半分が地域福祉コーディネーターがかかわって設立されたサロンになっております。こちらは非常におもしろい取り組みで,外でやっているサロンなのです。集合住宅の集会所もあるのですけれども,そこでやっていると,なかなか入りづらい。決まった人しか入れなくなってしまうので,あえて外でやって,道行く人に声をかけているのです。そうすることで参加しやすい雰囲気をつくったりだとか,そういえばあの人どうしたのかなみたいな話が生まれてくるようなところになっています。  もう1つが,これもサロンなのですけれども,これは食事を提供しているところです。今,子ども食堂等,非常に注目を浴びていますが,実は高齢者の孤食も大きな問題かなと思っております。単身世帯の高齢者が非常に増加している中で,誰とも会話せずに1日中家にいて,1人でご飯を食べている方はかなりの数いらっしゃるのです。そういった方に,手づくりの料理を食べて,みんなでわいわいしましょうというのをやっております。  これは子育てひろばです。例えばすこやかが,国領であったりしますし,出張のもあったりするのですけれども,それ以外でも,なかなかそういうところに行きづらい方もいらっしゃいますので,自分の家の近くでこういった取り組みができるように,住民の方と一緒に取り組んでいます。  あと,これが認知症のカフェです。こちらは緑ケ丘で立ち上がったものなのですけれども,住民の方ですとか関係機関の方と一緒になって取り組んでいて,認知症の方も地域の中で役割を果たせるようなカフェになっています。今行っているのは,近くにある病院の先生が認知症について講義していて,そういう学びの場にもなっているところです。  最後が朝市です。これは私の担当している地域で始まったものなのですけれども,北部地域は野菜が多くとれるということで,地域のそういった資源をうまく活用できないかということで住民の皆さんと検討した結果,朝市をやろうということで,野菜を売ったり,障害施設の手作り品を販売して障害者の方が結構いらっしゃったりとか,これは保育園でやっているのですが,子ども向けの昔遊びがあったりとか,この場自体が共生社会のような形になっていて,いろいろな人たちが集まって同じ場を共有しているような取り組みになっております。  最後,紹介という形なのですが,今,行政から調布市地域福祉計画という説明がありましたが,それと連動,補完する形で調布市地域福祉活動計画,先ほどの村上委員の何ちゃら計画がこれです。前回たしか配ったと思うのですけれども,こちらが地域の中で住民主体で何ができるかというのをとりまとめた計画になっております。なので,行政の計画と連動して,よりよい地域にするためには何ができるかというのを考えてつくられた計画になっております。後で覗いていただければと思うのですけれども,新たな福祉圏域ごとに推進体制を構築したりだとか,こういった計画を1ヵ所に集まってつくるのではなくて,地域ごとに,自分たちの地域はこれが必要なのだというのをつくっていこうというのを6年後の目標にして,そのためにこれから取り組んでいくような形になっております。  ということで,本当に簡単ではありますが,地域福祉コーディネーターの紹介は以上にはなります。先ほど地域福祉コーディネーターが共生社会の中心だという話があったのですが,地域福祉コーディネーターが何でも1人でやるわけでは全くないです。あくまでそこを調整したり,つないだりする役目ということで,主役は住民の方だと思いますし,住民の方と一緒によりよい地域をつくるために何をすればいいか,何ができるかというのを一緒に取り組んでいくのが地域福祉コーディネーターだと思っております。  一方で,課題を抱えた方は地域の中にまだまだ多数潜在化している状況もあります。そこも,いろいろな,専門性の高い機関が調布にはあります。そこといかに連携しながら,そういった方をサポートできる体制をつくっていけるかというのが今後の6年間の大きな課題かなと思っております。  今いろいろな活動を通して点が線になっていっていると思うのですけれども,その線をいかにして面にしていくかというのがこれからの6年間の取り組みになるかなと思いますので,この地域福祉推進会議でもいろいろなご意見をいただきながら,どうやったらよりよい調布をつくれるかというのを一緒に考えていければと思っております。以上です。ありがとうございました。 ○会長  ありがとうございました。  きょうは少し議論しようかなと思ったのですが,8時半,予定した時間になりましたので,最初に委員の方がどんな思いをもっていらっしゃるのか,そのバックグラウンドなどもお互いに交流できて,そんなことを考えていらっしゃるのだなとか,そういう経験をおもちなのだなということが随分よくわかったので,お互いを理解しましたので,今後議論していくときにいろいろ意見を交換できるのではないかと思っております。  それから,地域福祉計画はできたのですけれども,その中で打ち出した調布の考え方が,実は厚労省が法律を改正したり,施策として進めてきていることが合致しているというよりも,調布のほうが少し先に取り組んできていたというのがきょうの説明でかなりおわかりいただけたのではないかと思います。介護保険とかいろいろな政策的サービスは始まって,続いてきたのですけれども,サービス中心だと,やはりどうしても基準に合うかどうかということが中心になって,いつの間にか住民の側もどうも何かあったら役所にいえばいいのではないかとなってきたのですが,このままではそれは続かない。サービスはちゃんとやってもらうのだけれども,住民の側で本当に助け合いの仕組みとか地域をつくっていかないと,それを忘れて制度だけに頼ろうとしても,それはとても対応できないということがだんだんはっきりしてきて,制度をきちんとさせて,制度間の調整もして,ちゃんとうまく連携できるようにすると同時に,住民自身がどうお互いを助け合うような,家族で住まない人,今,東京は実は47%ぐらいが1人で住んでいるのです。日本の社会全体を物すごく先取りしてしまっているのです。だから,そういうことからすると少し地域の人たちの中で意識的に顔見知りになったり,何か声をかけ合ったり,ちょっとしたことを助け合うような雰囲気をつくっていくということを本格的にやらないと大変になっていくのではないか。今回の地域共生社会づくりはそこを提案していると思うのです。そういうところをこれから本気でみんなで考えていきましょうと。  その場合に,考え方だけだったらなかなか進まないのですけれども,8つのエリアを設定して,そこでみんなでどの分野の福祉もエリアということですごく大事に考えて,そこでみんながお互いに,そのエリアごとに自分たちの活動をつくっていくようにしましょう。それを応援する仕組みとして地域福祉コーディネーターを配置して,今取り組みを始めていますから,非常に具体的になってきたわけです。調布としては一応そこまで来たと。それを踏まえて,これからそれをどう具体化していくのか,進めていくのかというのをこれから考えていかなければいけないということになるのだと思います。  きょうはもう議論が余りできませんので,もしお気づきのこととか,こういうことについてもうちょっときちんと理解したいとか,質問があるということであれば,メールとかファクスで役所のほうにくだされば,次の委員会のときにちゃんとそれを反映するようにしたいと思いますので,せっかくきょういろいろレクチャーを受けたので,確認したいとか,このことはどういう意味なのだとか,これは調布としてはどうなっているのかというようなことも含めてご意見,質問があれば,お寄せいただければと思います。これはどうしますか。 ○事務局  今期の委員の皆さんにはご用意できていなかったので,後ほどファクスやメールアドレス等をお送りさせていただきたいと思います。メールアドレスをいただいている方は,メールに返信させていただくような形にいたします。よろしくお願いします。 ○会長  では,そういうことにさせていただきたいと思います。  それでは,その他の事務連絡等ございましたら,どうぞ。 ○事務局  次回は,10月29日月曜日,午後6時30分からこの会場になります。本日はありがとうございました。   ○会長  それでは,これで第2回の調布市地域福祉推進会議を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。                                  ――了―― - 1 -