市長コラム「手をつなぐ樹」第339号 雨がしとどに降る中で

2019年5月20日 登録

調布市長 長友貴樹の写真

雨がしとどに降る中で

 明治は遠くなりにけり。昭和40年代頃にこのフレーズがよく人々の口にのぼったことを覚えている。その時分私は10代半ばぐらいだったから、無論その言葉の意味する追憶とは無縁だったが、過ぎ去りし時代を懐かしむ人たちの郷愁の念に漠然とではあるが好感を持ったことを記憶している。人生が晩年に差しかかれば、誰しもそのような心境に至るものかと思ったものだ。
 言うまでもなく、この言葉は中村草田男の句、「降る雪や明治は遠くなりにけり」に由来する。草田男は明治34年生まれであり、30代の前半であった昭和初頭に自分が学んだ尋常小学校を訪れた際この句を詠んだとされているが、その時、彼の脳裏に去来する思いはどのようなものだっただろうか。
 平成は30年余でその幕を閉じた。この1、2カ月間、その時代分析がさまざまな観点からなされたが、正直言って少なくとも私にとっては、自らの人生の半分程度を過ごした期間にもかかわらず、その元号に関する思い入れは昭和に比較して極めて希薄だ。同世代の皆様の感覚はいかがだろうか。
 平成最後の日、東京は終日雨模様だった。「降る雨や昭和は遠くなりにけり」。ただし雨では季語たり得ず、川柳にしかならないか。
 令和が調布に、また日本にとって素晴らしい時代になりますように。

調布市長 長友貴樹

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