市長コラム「手をつなぐ樹」第341号 身繕いを済ませ

2019年6月20日 登録

調布市長 長友貴樹の写真

身繕いを済ませ

 ある時、すでに引退しておられた都内某市の前市長が、数人の現役市長の前で、退任後どのような日常生活かと問われて、こう仰った。「朝起きるだろ。顔を洗って髭を剃る。朝飯を済ませて身繕いをする。ワイシャツ、ネクタイ、背広を身につけ、靴を履く。そして、いざ家を出ようとして、その瞬間にはっと気がつくんだ。行くとこがねえんだよ」。前市長は座談の名手。座はどっと笑いに包まれた。
 もっともだ。考えてみれば、私の場合も人生で今日まで必ず行くべきところがあったわけだ。いったい何年間?幼稚園以来とすれば現在が63年目になる。そして、学業終了後に生業(なりわい)を得たとしても、もし定時に外出する必要がなかったとしたら、何らかの社会活動に連なり幾ばくかの収入を安定的に得ることが果たして自分にできていただろうか。自問自答して確たる自信はない。著名な作家が物書きの資質について問われ、「一番は、たとえ書くべきことが頭に浮かんでこなくても、ずっと書斎の机にへばりつく忍耐力だ」と言われた。とてもそんなことはできそうにない。
 朝、一定の時刻になれば自動的に玄関のドアを開け外に出る。そのリズムを刻ませてくれた社会に感謝したい。そして、リズムを途切れさせないためにも、健康にはくれぐれも気をつけていかねばとつくづく思う。

調布市長 長友貴樹

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