(2) ☆紙面上では市外局番042の表記を省略しています☆ ちょうふの教育No.81 魅力ある学校づくり  調布市教育委員会では、令和2年度からの2年間、国の指定を受け「魅力ある学校づくり調査研究事業」として「不登校未然防止」の事業に取り組んでいます。  調布市では、中学校第1学年における不登校生徒の出現率が高いことを課題の一つとして捉えており、この課題解決の取組として、小学校と中学校が連携し、児童・生徒の実態を把握するとともに、「居場所づくり(児童・生徒にとって落ち着ける場所の設定)」や「絆づくり(全ての児童・生徒が活躍し、違いが認め合える場面の設定)」の充実を図るとともに、一学校としての取組ではなく、市立全小・中学校が一体となって、不登校の未然防止に努めることが必要と考えています。  調布市教育委員会では、特に、「居場所づくり」や「絆づくり」の取組について、教員主導ではなく、児童・生徒が主体となって取り組むことができるよう、学校を支援しています。 問合せ/指導室TEL481-7480 新教育委員の紹介  7月1日付けで教育委員会委員に細川真彦氏が任命されました。 委員  細(ほそ)川(かわ) 真(まさ)彦(ひこ) 任 期 令和2年7月1日~令和6年6月30日 保護者と地域の視座から 「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有するもの」  そういう人が教育委員に任命されると、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に書いてありますが……。とても自分のこととは思えません。  しかし文部科学省の資料には「教育行政のプロでは持ちにくい、それぞれの視点から、地域の課題を捉え……より一層民意を反映した教育行政を実現していく」「住民や保護者が期待する教育の在り方を議論し、政策を練り上げていく」とありました。  求められているのは、保護者と地域の視点のようです。  それならば、昨年まで小中PTA会長を6年、PTA連合会の会長を4年務め、学習支援や子ども食堂に関わってきた私の経験が、少しはお役に立つのかもしれません。  学校現場の本音をすくい取り、多くの保護者の声を聞き、それを届ける。貧困と格差が拡がる子どもと地域の課題を伝える。そこを原点に、対話を深めながら、魅力的で実りある取り組みが進められるように努力してまいります。 わが校じまん 副校長先生に「わが校」の魅力を「じまん」していただきました。 一つの家族、染地小学校 染地小学校副校長 小(お)川(がわ) 孝(たか)裕(ひろ)  市内随一の小規模校、染地小は全校児童が213人。最大規模の上ノ原小の5分の1です。個人的なじまんですが、染地小と上ノ原小両方で副校長を経験しました。大規模・小規模それぞれに良いところがあることを実感しています。  染地小学校には知的障害の特別支援学級があります。運動会の色々な種目を、全学年通常学級も特別支援学級も一緒に行います。移動教室も2泊3日の行動を一緒にとります。日常的には縦割り班活動で一緒です。だれにも困っていること、頑張っていること、うれしいことがあり、それはみんな一緒であることを、子どもたちが一番知っています。  自分自身のことも、友達のことも、肯定的に受け入れることができ、家族のように仲の良い子供たちが通う染地小学校。一度お越しください。笑顔の子供たちが「こんにちは」と元気な挨拶でお迎えします。 縦割り班活動「青空給食」 令和2年度入学式 左からたけのこ学級、1年2組、1年1組 「受け継ぎ、引き継ぐ」神代中学校 神代中学校副校長 山(やま)田(だ) 勝(まさる)  本校の一番のじまんは、「当たり前のことを当たり前に行う」ことができることです。  数か月間「当たり前の日常」が奪われてから、本校も日常の生活を取り戻すべく再開したところです。本校では、SDGs(世界を変えるための17の目標)達成に向けたESD(持続可能な社会づくりの担い手を育む教育)の視点を取り入れた授業実践を通し、持続可能な社会の担い手となる「自ら学び考える」生徒の育成に取り組んでいます。今日も、900人近い生徒がこのような状況下でも今やるべきことにしっかり向き合い、取り組んでいます。2万人を超す卒業生が築き受け継いできた、「当たり前のことを当たり前に行う」という伝統が日常として生きていることと感じます。その伝統を受け継ぎ未来に引き継いでいく持続可能な「新しい当たり前」を作り出し繋げていく力が、神中生にはあります。 伝統の体育祭応援団 3年生から後輩へ引き継ぎます 地域・卒業生と共に 見守られて成長する神中生 自転車登校時のヘルメット着用 当たり前のルールをしっかり守る 緑ヶ丘小学校と古(こ)関(せき)裕(ゆう)而(じ)さん  緑ヶ丘小学校の校歌をご存知でしょうか。  作曲者はかの有名な古関裕而さんです。古関裕而さんは昭和の音楽史を代表する人物であり、現在NHKで放送されている朝の連続テレビ小説「エール」の主人公のモデルでもあります。学校では楽譜の複写が大切に保管されています。  校歌は穏やかで、古関裕而さんの繊細で誠実な人柄がにじみ出てくるような優しいメロディーが紡がれています。 廊下に展示されている校歌の楽譜 体育館に掲示されている校歌