市内でナラ枯れ被害が発生
2022年8月12日 更新
調布市内の樹林地や公園などで、ナラ枯れと呼ばれる樹木の感染症により、コナラなどの樹木が枯れる被害が出ています。
ナラ枯れとは
ナラ枯れとは、ナラ菌と、これを媒介するカシノナガキクイムシによる樹木の伝染病です。人体やほかの動物に影響はありません。
一本の木に大量のカシノナガキクイムシが穿入することにより被害が発生することから、被害木の特徴としては、幹に約1ミリから2ミリメートルの穴がたくさん空いており、木の根元にフラスと呼ばれる木くずが大量に堆積します。また、梅雨明け後から晩夏の時期にかけて、葉が赤褐色に変色して急に枯れ、落葉しないのが特徴です。
これは、樹木の通水が妨げられることにより葉に水が行かなくなるためで、根は生きているため、全部枯れてしまうかどうかは樹木の力によります。
ナラ枯れした木の写真
フラスが発生した根元の写真
調布市での対応
ナラ枯れ被害は、全国的には平成12年頃から日本海側を中心に発生し、平成23年にかけて被害が拡大していました。その後、減少していましたが、令和2年度に調布市を含む東京都内で被害が急速に拡大しました。
令和3年度においても、多くの公園や樹林地などの樹木に被害が出ました。
市では被害拡大を防ぐため、公園や樹林などの被害木に対しては伐採・消毒などの処理を実施し、令和4年度現在、被害木の調査を行っています。
被害木の処理は、虫の拡散の恐れの少ない、冬期に行う予定です。
消毒したナラ枯れ木の写真
カシナガトラップの設置
市民グループによる崖線緑地の保全活動により、いくつかの樹木に手作りの「カシナガトラップ」が設置されています。
「カシナガトラップ」は、クリアファイル等を活用したカシノナガキクイムシを捕獲する器具で、設置することにより、虫の捕獲と、おおよその被害状況の把握が期待されます。
カシナガトラップ設置の写真(市民グループ「若葉の森3・1会」撮影)
捕獲されたカシノナガキクイムシの写真(市民グループ「カニ山の会」撮影)
体長5ミリメートル程の小さい虫です。
「カシナガトラップ」 のほかに幹にビニールを巻いて、防除を試みている樹木もあります。
危険なキノコ・カエンタケに注意
ナラ枯れが発生した樹林地では、カエンタケと呼ばれる猛毒のキノコが発生しやすいことが報告されています。 調布市内では発見されておりませんが、触れるだけでも危険なキノコですので、絶対に触らないでください。
市内でカエンタケと思われるキノコを発見した場合は、緑と公園課までご連絡ください。
形と色
表面はオレンジ色から赤色、細長い円柱状または棒状で、土から手の指が出ているように群生または単生する。中は白く、硬い。
カエンタケの写真
症状
食後30分から、発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こす。2日後に、消化器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ることもある。
このページに関するお問い合わせ
- 環境部 緑と公園課
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電話番号:042-481-7081から7084
ファクス番号:042-481-7550